朝鮮戦争勃発70年に考える戦後日本と朝鮮戦争

今般の新型コロナウィルス感染症流行に伴い、春期開講予定の公開講座につきましては、すべて開講中止とさせていただきました。

主催:研究機構 講師: 李泳采  

2020年は、1950年6月25日に勃発した朝鮮戦争70年目を迎えている。2018年~19年にかけて行われていた歴史的な南北及び米朝首脳会談でも、北朝鮮の非核化とともに、「朝鮮戦争終結と平和協定の締結」が主な焦点になっているほど、朝鮮半島および東アジアの平和構築のためには、北朝鮮非核化と同時に朝鮮戦争終結は欠かせない重要なプロセスである。第2次世界大戦終結以降、東西冷戦対立の中、初の大規模軍事衝突となった朝鮮戦争では、米国を含めて世界20カ国以上が参戦し、軍人と民間人を含め300万以上のコリアンと、米軍4万名、中国軍約100万の犠牲を出すなどその悲劇ははかりきれないものであった。また、第2次世界大戦後の新たな国際社会や東アジアの秩序は、朝鮮戦争から始まったと言っても過言ではないほど世界史や東アジア史の中でも、重要な出来事であった。にもかかわらず、欧米や中国、日本でさえも「忘れられた戦争」になっている朝鮮戦争は一体どういう戦争であっただろうか。戦後日本の独立、日米安保と自衛隊、経済成長、沖縄の基地問題、在日朝鮮人、日韓関係と戦後補償問題など、その主な課題の原因がほとんど朝鮮戦争から始まっていたことを考慮すると、日本は朝鮮戦争に不参加した無関係な国ではなく、朝鮮戦争と一体化されながら戦後社会をつくってきた「当事者」であったかもしれない。私たちは朝鮮戦争の実態をどれほど知っているだろうか。この講座では「忘れられた戦争」になっている、朝鮮戦争を直接取り上げて、その実態及び性格を多様な側面から把握することで、東アジア、朝鮮半島、そして日本のあり方を考えてみたい。講義では、全体概要の説明とともに、適切な外部講師とともに映像やメディアを通じて、朝鮮戦争がどう伝わってきたのか、議論を行う。

◆指定教科書・参考図書・各回共通の持ち物
『いま、朝鮮半島は何を問いかけるのか民衆の平和と市民の役割・責任』(彩流社 2019年)

時間・曜日

◆ 開催時間:13:30~15:00
◆ 開催曜日:水曜日

日程

  • 第1回 オリエンテーション:「忘れられた戦争」から記憶すべき戦争へ

  • 開催日:2020年5月13日

  • 朝鮮戦争とはどういう戦争であったのか。朝鮮戦争の全体概要と最近の研究状況を把握する。
  • 第2回 韓国映画は朝鮮戦争をどう描いてきたのか

  • 開催日:2020年5月27日

  • 韓国映画『ブラザーフッド』『トンマッコルへようこそ』『高知戦』『砲火の中へ』『仁川上陸作戦』などを通して、韓国は朝鮮戦争をどう描き、記憶してきたのか、その歴史と現状を辿る。
  • 第3回 朝鮮戦争と日本(1)日本のメディアは朝鮮戦争をどう伝えていたのか

  • 開催日:2020年6月10日

  • 隣の国で起きていた朝鮮戦争を日本のメディアはどう認識し、何を伝えていたのか。 日本のメディア報道を通じて、朝鮮戦争と日本の朝鮮半島への認識を考えていく。
  • 第4回 朝鮮戦争と日本(2)日本共産党は朝鮮戦争をどう認識していたのか

  • 開催日:2020年6月24日

  • 日本共産党の朝鮮戦争への認識と対応を中心に、戦後日本の革新運動に及ぼした影響について考えていく。
  • 第5回 朝鮮戦争と日本(3)在日朝鮮人は朝鮮戦争をどう認識していたのか

  • 開催日:2020年7月8日

  • 在日朝鮮人の朝鮮戦争への認識と対応を中心に、戦後在日朝鮮人社会に及ぼした影響について考えていく。

講義データ

講義名 朝鮮戦争勃発70年に考える戦後日本と朝鮮戦争
講師 李泳采
講座番号 120569
場所・交通アクセス 本学・多摩キャンパス
恵泉女学園大学の交通案内
定員 15名
期間 2020年5月13日から 2020年7月8日 (全5回)
受講料(材料費・費用) 全回申込のみ
全5回:10,000 円
(他学の学生は5,000円)
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お申し込みについて

受付終了  申込締切:2020年5月11日(月)

詳しいお申し込みの手順、受講料のお支払い方法等は受講手続きのご案内ページをご覧ください。
※申込締切日は各講座により異なりますのでご注意ください。

【講師紹介】

李泳采

イヨンチェ 韓国生まれ。恵泉女学園大学教授。98年来日、専門は日韓・日朝関係。日韓の市民団体の交流のコーディネーター、韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務めることと、日韓両国のメディアでコメンテーターなどで活躍中。「東アジアキャンドル行動実行委員会」事務局、光州5.18財団発行の「アジアジャーナル」海外編集委員。著書に『韓流がつたえる現代韓国』(梨の木舎 2010)、『アイリスでわかる朝鮮半島の危機』(朝日新聞社 2010)、『なるほど!これが韓国か-- -名言・流行語・造語で知る現代史』(朝日新聞社 2006)、『犠牲の死を問う』(梨の木舎 2013)、『アングリーヤングボーターズ 韓国若者戦略的な選択』(梨の木舎 2016年)、『いま、朝鮮半島は何を問いかけるのか民衆の平和と市民の役割・責任』(彩流社 2019年)など多数。