2/10(金)KPKA 多摩市立瓜生小学校での平和授業

2023年02月18日

KPKA(クプカ)のメンバー4名は、2月10日(金)の午後、多摩市立瓜生小学校の多目的ホールで社会科の授業の一環として平和学習を担当させていただきました。前日から降り始めた雪で校庭は真っ白。久しぶりの雪遊びを楽しんで頬を紅潮させた6年はみんな元気いっぱいです。

平和学習オープニングの手遊び歌「はじまるよ はじまるよ」や参加型紙芝居『みんなでポン』(まついのりこ作・童心社)で笑顔がこぼれたその後は、原爆の恐ろしさや被爆者の悲しみを戦争の歴史とともに、多面的・多角的に考える時間を持ちました。その後、紙芝居『二度と』(松井エイコ・童心社)の実演を観て戦争の悲惨さを実感する時間を持ち、さらに子どもたち自身が演じ手の立場になって『二度と』を演じ、他者に伝えるという流れで授業は進みました。
聴き手の立場から演じ手の立場に変わることによって、子どもたちは実際に起こった出来事を自分の言葉で積極的に表現しようとします。そして、「未来の平和の為にあなたは何ができると思いますか?」という問いにも真摯に向き合い、丁寧に言葉にしていました。「戦争と平和」について考えることによって、身近な問題にも向き合っているようです。
たとえば、「いじめや争いごとはできるだけしないようにする」「仲良くする」「外国の人を理解する」などが書かれていたり、「肌色という言葉を使わないようにする」など、日常生活の中に潜む差別や偏見への認識も呼び起こされたようでした。「戦争がない状態だけが平和なのか?」という問いかけにも、誠実に考えようとする姿勢が感じられました。
KPKAがこうして地域の小学校で素晴らしい子どもたちに出会い、共に平和学習を実現できたのは、地域学校協働活動推進員のM様のご尽力によるものです。校長先生はじめ副校長先生、6年担任のM先生のご指導にも改めて感謝申し上げます。そして、被爆体験伝承者としての平和授業を聴講させてくださったA様、雪の中にも関わらず参観し見守ってくださった多摩市職員の皆様、ありがとうございました。

わたしのまなび

瓜生小学校での実演はあいにくの雪の日の事だったが、寒さに負けない子どもたちの元気な様子に心がほっこりとした。戦争について、平和について一人一人がしっかりとした意見を持っていて凄いと思った。
『二度と』の実演では、私は前半部分を担当した。手遊び歌で明るい雰囲気だった体育館内の空気を、当時の状況が思い浮かべられるような空間に変えることを意識して演じた。『二度と』は場面数や文章も多いので、読み方が単調にならないように気をつけた。子どもたちはみんな真剣に画面に見入っていて、集中の深さを感じることができた。初めは緊張したが、終わってみるととても充実感に溢れた一日だった。

(国際社会学科1年 M.K.)

「平和と戦争について」という重いテーマの中で瓜生小学校のこども達が明るく・前向きに平和授業に参加してくれたことが何よりも嬉しく思いました。瓜生小学校の先生方や被爆体験伝承者のAさんからも暖かいお言葉を沢山いただき、KPKAメンバーを受け入れてくださったことにも感謝しています。
また、子どもたちに「平和という言葉から心に浮かぶことは何?」と質問すると、「綺麗なもの」という言葉がかえってきました。私は児童の純粋さと豊かな感性にとても感動しました。
子どもたちは初めて読む『二度と』に真剣に取り組んで、読み方を一生懸命考えて試行錯誤していました。そのような子どもたちの姿に、未来への希望を感じた瓜生小学校での平和授業でした。

(日本語日本文化学科3年 M.M.)

前回は中学校で50分授業二コマ分の授業でしたが、今回は小学校45分授業という事もあり、事前の準備でスケジュールや台詞を大幅にカットする作業を行いました。かなり文章も削ったし作業分担もしっかり行ったし、練習も順調だったため本番も問題なくできるだろうと思っていました。しかし、当日役割分担に変更が起きたり時間が押したりと予定通り進まず、話す予定だった内容もカットした部分があり、限られた時間でいかに大切な事をどのように伝えるのかとても考えさせられました。
また、グループワークで担当した児童が「紙芝居を見て聞くよりも実際に読んでみる方が、悲しさがすごく伝わった」と話してくれて、紙芝居は実演を観るだけでなく、実際に読む事でさらに紙芝居の世界に深く入り込むことができると感じました。
一週間後の2月18日は、中学2年生向けの平和授業が待っています。一人で授業者としてクラスに入るので、不安な部分もありますが、私らしい私にしかできない授業をしたいです。

(英語コミュニケーション学科2年 Y.Y.)

今回の小学校での平和授業は、前回の聖ヶ丘中学校の時よりも準備時間が多く取れたおかげで、少し余裕を持って取り組むことができた。しかし、児童が想像以上に元気で活発で、次々と発言があり、ギリギリの時間設定だったこともあり、伝えたいことが伝えきれなかった場面があった。
私は紙芝居『二度と』の実演を担当した。当日までサークルのメンバーの前でしか演じたことがなく、会場は今までとは異なる空気感だったため、演じる前から緊張した。しかし、児童たちがとても集中して聞いてくれたおかげで、私も集中し、感情のままに演じることができた。
次の多摩大学附属聖ヶ丘中学校の授業では一年生の二人で授業を行うため、沢山練習して臨みたいと思う。

(国際社会学科1年 R.A.)