4/3(月) KPKAとゴールデンZクラブ代表の4年生が、入学式で「歓迎の言葉」をのべました。

2023年04月09日

柔らかな光がふりそそぐ4月3日(月)の朝、キャンパスでは入学式が執り行われました。今年の入学式では、学長式辞の後に各学部代表の在学生から一年生に向けた「歓迎の言葉」が述べられることになり、人文学部代表としてMさんが選ばれました。
KPKAとゴールデンZクラブ代表を務める4年生のMさんは、壇上中央から「一年生の皆さん」と清らかな澄んだ声と優しい表情で新入生に語りかけました。Mさんからの歓迎のメッセージ全文を以下にご紹介します。

1年生の皆さん、ご入学おめでとうございます!私は人文学部4年のM.M.です。今日から恵泉生になられた皆さんに、歓迎の気持ちを込めて、私の大学生活についてお話させていただきます。少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

私が入学した3年前、4月の入学式は中止となりました。半年後の9月に入学式は行われましたが、それまでの間一度も登校することはなく、9月の入学式で会った友達の殆どは、名前は知っていても、実際に顔を見たのは初めてという人ばかりでした。
当時の私は「このままでいいのだろうか」「こんなはずじゃなかった」という不安でいっぱいでした。サークルや部活動も休止のところが多く、そもそもサークルの勧誘なども受けられなかったので、1年目はアルバイトも部活も何もない大学生活を送りました。

しかし、2年次の春に取った授業の先生から「恵泉平和紙芝居研究会というサークルに入りませんか」と声をかけられました。「え?平和紙芝居?」と最初は驚きました。しかし、私は人前で話すことや注目されることが苦手なので、「これは日本語教員を目指すためにもきっと役に立つ!」と感じて、まずオンラインの勉強会に参加してみました。

その勉強会で私は「戦争と平和」という言葉から、高校時代の海外研修で見学したナチスのユダヤ人強制収容所での衝撃を思い出しました。収容所の壁に子どもが描いた小さなネズミの絵。その絵の前に立った時、高校生の私は、ユダヤ人の子どもがそれを描いている姿が目に浮かび、胸が苦しくなったのです。普段忘れていたその時の心の痛みが蘇り、「過去の自分が感じたことを無視したくはない」という気持ちから、このサークルに入ることを決めました。その時はもう2年生の秋になっていました。

入部した当時は、何をするのか分からず戸惑いましたが、地域の保育園や障害者施設での楽しい奉仕活動を何度も経験しているうちに、活動目的も分かり、メンバーとの学年や学科の壁もなくなりました。みんながお互いをリスペクトし合って、明るく仲良く活動するサークルは、今では安心できる自分の居場所となっています。

そして去年から私は「恵泉平和紙芝居研究会KPKA」と「恵泉女学園大学ゴールデンZクラブ」の代表として、社会貢献活動や平和学習の出前授業なども行っています。地域の方々や子どもたちと出会い、触れ合うことは、社会人基礎力を磨いている実感や、身近なところから平和を実現している達成感に繋がっています。
私の恵泉女学園大学での毎日は、今、とても充実しています。

サークルに入った当初は、「2年秋からサークルに入るなんて出遅れたな」と感じていました。しかし、この体験から学んだことは、「何かを始めるのに遅すぎることはない」ということです。皆さんには、私からの歓迎のメッセージとして、「何かを始めるのに遅すぎることはない」を受け取っていただけたら嬉しいです。大学では、アルバイトも、サークル活動もボランティア活動もすべてが学びにつながります。いつからでも始められます。色々なこと、新しいことにどんどん挑戦して行ってください。

恵泉女学園大学は、「自分が自分らしく成長できる」素晴らしい学び舎です。

私たち在学生、先生方、職員の方々は、1年生の皆さんの仲間であり、応援団です。
ぜひ私たちと一緒にこれからの大学生活を楽しみましょう!
皆さん、ご入学本当におめでとうございます。

以上をもちまして、歓迎の言葉といたします。