第一回平和紙芝居勉強会が行われました

2020年02月05日

2020年1月24日(金)、15:00から17:00まで本学のKEES(キーズ)と恵話会(けいわかい)のメンバー、それに教職の学生も加わり、計14名が第1回平和紙芝居勉強会に参加しました。勉強会には松井エイコ氏(壁画家、紙芝居作家)をお招きし、はじめに学生の紙芝居実演を講評していただきました。その後は氏の作品である平和紙芝居『二度と』の実演、幼少期の体験や作品が完成するまでのご苦労、作品に込められた平和への想いなどを語っていただき、最後に、小中学生に平和について考えてもらうための対話的な授業の方法も教えてくださいました。

この勉強会の中で松井氏は、11歳の時にお母様から託された以下のメッセージを読み上げ、これが平和紙芝居を創った理由であると語られました。

「自分だけの小さなしあわせでなく『たくさんの人々の平和としあわせのために行動する』人間に成長していってください。私はあなたに、それをのぞむのです。」

紙芝居に今まで馴染みのなかった学生、そしてあった学生も、それぞれに紙芝居を通じて平和に思いを馳せる良い機会になりました。

学生の学び

エイコさんが紙芝居や作品にかける想い。それは、一言では表すことのできない強い想いが込められていた。私はエイコさんの「二度と」という戦争を題材にした紙芝居を、ご本人の前で読ませていただいた。今までも何度が見たことがあり、その度に本当に二度と戦争を起こさないでと強く感じていた。そして、この勉強会で「二度と」がどのように生まれたのか学んだ。エイコさん自身で戦争について学び、紙芝居を作るにあたり多くの人の想いを紙芝居に込めていた。このことを学んだあとに演じさせていただいた「二度と」は自分で読んでいても涙が出てそうになるのと同時に、もっと多くの人に「二度と」を知ってもらいたいと思った。私は平和紙芝居勉強会を通し、戦争のことを体験者として伝えることはできない、しかし、平和のことなら今を生きる私にも伝えることができる!伝えていきたい!と思った。エイコさん、ありがとうございました。

(英語コミュニケーション学科2年 A.Y.)

紙芝居が、今回の出会いを導いてくれた。小さい子が読むものであるとばかり思っていたが、実際に紙芝居を作った方にお会いして、さらにお話を聞くと、その考えは少し変わった。
まず、全体を通して感じたのは作者が読むことでいつもとは違う感覚になると感じた。もちろん、大体は作者ではない人が読むことが多いので、今回は初めて読んでもらったことになるが、エイコさんの『二度と』を聞いている時に、一番関心を持ったのは、色彩についてである。色と言ってしまうと、なんとなく単純な気がしてしまうが、なぜこのページにはこの色を使っているのだろうかと何か所か気になった場面があった。その中でも特に興味を持ったのは、アヤコさんの服(体)の色である。オレンジのような赤のような、とにかく明るい色だった。その場面は、家族が全員死んで一人だけ生き残ったアヤコさんが、それでも「私は生きる」と繰り返した、アヤコさんの強さが垣間見える部分であった。そのため、あえて暖色にしたのかどうかを、作者の松井エイコさんに直接聞くと、とても親切に回答してくださった。松井さんは、その時は描くことに集中していて、色のことはあまり意識していなかったとおっしゃっていた。作者ご本人が分からない以上、ここに正解はないのかもしれないがそれでも私はこのページにアヤコさんの強い意志を感じた。

このように、作者ご本人が来てくださることで感じること、またはそこでしか聞けないことがあると思った。分かったように思っていても、実際は違う場合もあることに気付けた。今まではあまり意識していなかった紙芝居をこれからは平和を世に伝えるための方法として、捉え直したい。そして、作品に込められた作者の想いまでも読み取れるような人になりたいと思った。

(英語コミュニケーション学科2年 H.S.)