ペナルティ

  図書館の本は、返却が遅れると、遅れた日数分貸し出し停止となります。このペナルティ、よく引っかかるのは私だけではなさそうです。先日、夏休みに借りた本のことをすっかり忘れていたとかで、結構なペナルティ期間のある学生が図書館を利用しようとやってきました。借りようとしたタイミングでペナルティを認識、「あ、やっぱり」。利用希望の本は東洋文庫の一冊で、カウンター当番としては内心、いい本選んだね!と拍手。読んでほしいという気持ちがフツフツとしていました。しかし、貸し出しかなわず、図書館を去る時の表情をチラ見して、「また来てね」と心の中で声をかけつつ、この苦い経験のあと、また図書館に足を運ぶことがあるだろうか、としばし考えてしまいました。

 サッカーもバスケットにも、ルールがあり、違反すれば、ペナルティが取られます。イエローカードなど試合の流れを左右する厳しいものも目にします。本の貸し出しにペナルティが課されるのは、一定の罰則であり、次はしないようにね、というメッセージですが、他の側面は、多くの人がいつでも借りられるという公平性、利便性を担保することにあると思います。ペナルティも法外なことではありません。

でも、「うっかり」が長びいてしまったり、病気をしていたなどのケースがあり、返さなかった日数分借りられないというペナルティは、けっこう厳しい部類に入るのではないかと思います。ただ「人から借りたものをそのままにしない」と考えれば当たり前のことかもしれません。信用という大切なものをお互いに大切にしましょうという、ルールという名のセーフティネット、そう考えると「うっかり」を含め悪気のなかった行動も、改めようと素直に思えるような気もします。

その後、そういえば、と「図書館の自由」を思い出しました。当たってみると...、大学図書館は、学生の基本的人権としての「知る自由」を守るため、必要な施設と資料を提供することを最も重要な任務としています。そこで図書館には4つの自由があるのですが、そのひとつに「資料提供の自由」があります。借り出された本が返ってこないと、自由に資料が提供できないということになるのですね。そのためにルールを設けて、みんなで守ることになっているという訳でした。図書館憲章として定められています。                                              T