「帰ってこないでね」

 「蛇がいる」という第一発見者のスタッフYさんの一報に階段から地階を見下ろしてみると、確かに蛇らしき動きの生き物が!まだ子供なのかあまり長くなく、細い体を左右にぴんぴんとしならせて、狭い通路を横切り、目の前の集密書架に向かって懸命に進んでいる様子です。しかし集密書架の下にもぐりこんだら大変、こんなに沢山の書架の下をどうやって探すのか?しかし地階におりて集密書架のそばに行ってみると、すでにその姿はなし...。先ほどいたと思われる近辺の集密書架の通路を開いてみても影もかたちもありません。とにかくこんな時は管財のYさんに対処をお願いするしかありません。なんとか見つかってほしい!

...みつかりました。 やはりさっきいたあたりの書架と書架の間のレールの溝に、小さいながらしっかり「とぐろ」を巻いて潜んでいる姿がありました。Yさんが割り箸でつまみ出した蛇の首(といってもどこまでかわかりませんが)には白い襟巻のような筋が入っていました。Yさんによれば「ヤマカガシ」とのこと。捕まえられた「ヤマカガシ」はYさんに運ばれ「もう帰ってくるなよ」の言葉とともに再び多摩の自然界に戻ったのでした。(Yさん本当に感謝です!)

 ところでこの時までヤマカガシについては「確か毒蛇?」程度の非常に乏しい知識しかわたしには無かったのですが、調べてみると「ヤマカガシ」の毒はひとたび噛まれれば体中の血液の凝固作用を奪うのだそうで、毒蛇の怖さは比較できませんが、まさに命に係わる恐ろしさがあるようです。豊かな自然に囲まれた環境だからこその「遭遇」でしたが、そんな恐ろしい毒蛇とどこいるかわからないまま同居するのは、図書館版「エイリアン」とも言える状況でしょう。本当に見つかって良かったです。

ひょっとして本が好きだったのかな?でももう帰ってこなくていいからねー!(A)