印刷へのあこがれ

以前このブログで『活版印刷三日月堂』という本を紹介しましたが、その後、続編が出て、ついこの間読み終わったところです(ちなみにもう1冊続きが出るそうです)。もともと印刷というものにあこがれがあり、子どものときはミニ印刷セットを持っていました。学生の頃はカリカリと原紙に字を書いてそれを印刷したりしていましたが、素人には活版印刷は縁遠いものでした。1冊目を読んだあと、活版印刷に興味がわき、ネットで検索すると見学のできる印刷所やワークショップなどの情報があったのです。行ってみようと思いながらもなかなか機会がなくそのままになっていました。

ちょうど続編を読み終わったころ、新宿で2日間だけ活版印刷の実演をするというお知らせを見つけて行ってみました。買ったノートに文字を入れてくれるのです。出張実演なので使える活字はアルファベットだけでしたが(漢字ではとてもじゃないけれど運べませんから)、活字を拾って組んで印刷という工程を見ることができました。お店の方の話だと最近では興味を持つ若い人がふえていて、中には将来活版印刷屋さん志望の子どももいて、熱心にイベントの手伝いをしてくれるとか。なんでもバーチャルになっている世の中ですが、人には「手触り」というものが必要なのではと感じています。   (M)