時代の区切り

先日のセンター入試の時に監督のお手伝いをしました。試験会場の後ろから一心不乱に問題に取り組む受験生の背中を見ていて、ふと、あと数年するとみんな21世紀生まれになるんだなーと思いました。最近では元号が変わるというニュースもあり、そうなると私は3つの時代を生きることになるのか、といきなり年を取ってしまった気分。たとえば明治・大正・昭和を生きたというと、かなり高齢の方というイメージですから・・・。

そんなことから連想したのは、私の好きな世紀末イギリスを舞台にしたミステリーというジャンル、ヴィクトリア朝を舞台にしたものと言ってもいいのですが、この言い方はもう通用しないのか、ということです。「世紀末」と聞いていつを連想するのか。19世紀末を連想するのはもはや少数派なのかもしれません。ちょっとJapanKnowledgeで「世紀末」を調べてみると「19世紀末、ヨーロッパで懐疑的・退廃的な思潮・傾向が広まった時期」とありました。なるほど。芸術や学問の分野ではこの定義は確立しているようです。

単にミステリー好きの私の場合は今後きちんと「19世紀末(あるいはヴィクトリア朝)イギリスを舞台にしたミステリーが好き」と言うことにしましょう。ついでにこのジャンルでのいちばんのお勧めはアン・ペリーの私立探偵モンクのシリーズです。とてもおもしろいのに残念ながら、まだ4作しか翻訳されていません。(M)