シンポジウム・講演会
2017年度 恵泉女学園大学・大学院 国際シンポジウム

日本と韓国で古来、大衆に愛されてきた語りの芸についてのシンポジウムである。まずはともに、瞽女歌、説教祭文、パンソリの一級の演者の口演を味わい、さまざまに語られる(世界を震わす女ども)の力と魅力を体感していただきたい。その上、芸能者自身が本来、「境界性」を背負う存在であったことに思いをはせたい。彼らが日常性や体制に抑圧されたものを言葉にし、調べに乗せることもできたのは、おそらく、彼らが古来漂泊の人であり、「越境」を重ねていく存在であったからであろう。そのことを考えるとき、これら語りの芸の持つ現代性も浮かび上がってくるはずだ。
こうした語りの芸の魅力を、実演と討論とによって改めて明らかにするというのが、本シンポジウムの目的である。
開催日 | 2017年11月4日(土) |
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開催時間 | 13時~16時(開場 12時30分~) J202教室(J棟2階)入場無料 |
プログラム
第I部 口演
《ゾクゾク登場、世界を震わす女ども!》
~鬼になります、蛇にもなる、声に呼ばれて魔にも神にも変幻自在の語りの世界にようこそ!~
- 瞽女唄「山椒大夫 舟別れの段」
萱森直子 - 説教祭文「日高川入相花王 天田堤段」
渡部八太夫 - パンソリ「沈清歌 開眼の場」
唱者:安聖民 鼓手:趙倫子
第II部 パネル討論
発題
姜信子(作家・元恵泉女学園大学客員教授)
ディスカッサント
萱森直子(瞽女唄) 瞽女唄(説教祭文) 安聖民(パンソリ)
コメンテーター
瀧口雅仁(演芸研究・恵泉女学園大学非常勤講師)
司会
佐谷眞木人(恵泉女学園大学大学院人文学研究科)