しなやかに凛として生きる

東京をバックアップする大鉄道網に尽力
接客でたくさんの人々を笑顔にしたい

東京地下鉄株式会社 日本橋駅務管区 駅務係
松山 未来さん

― Profile ―

人文学部 英語コミュニケーション学科 2015年度卒

2016 年4月、東京地下鉄(株)に入社。新木場にある総合研修訓練センターで1ヵ月間の研修の後、同年5月より日本橋駅に配属。
以来、日本橋駅務管区駅務係として、改札・ホーム監視・収入金管理業務を担う。聖歌隊(高校時代)でならした美声の持ち主で、アナウンスヴォイスにはファンもつくほど。

東京五輪に向け、利用者数アップが必至
首都発展のアシストにやりがいを求めて

東京メトロを運営する東京地下鉄(株)で、日本橋駅の駅係員として働いています。おもにインフォメーションカウンターでの案内業務やホーム整理、忘れ物の対応、券売機・精算機の収入金管理などを担当しています。

東京メトロは、私が通学に利用してきた交通機関。全国屈指の乗降客数を誇り、もとより1日平均約742万人を輸送していますが、2020年に東京オリンピックを控え、今後さらなる需要が見込めます。

接客志望だった私は、「身近な鉄道を通じ、より多くの人々を笑顔にしたい」と入社。東京を支える中心的企業の一員として、社会に貢献できることも大いに魅力でした。

現在の職場では毎日、変化に富んだ出会いがあり、接客の楽しさを噛みしめています。

一方、宿泊勤務は体への負担が大きく、お客様からご意見をいただいた際はひじょう に神経を使います。それでも、お客様に「ありがとう」「あなたに聞いてよかった」と感謝の言葉をいただくと、とても励みになります。

以前、券売機の操作に戸惑っていた年配のご夫婦に使い方をご案内したところ、後日わざわざお礼を伝えに来てくださって。その心遣いがとても嬉しくて、個々のお客様を大切にしていく気持ちに拍車がかかりました。

接客の原点はCAとKEESの活動にあり
英語のスキルもフル活用して職場に貢献

接客への興味は、学生時代に参加したCA(キャンパスアテンダント)やKEESの活動が大きく影響しています。

CAの役割は、オープンキャンパスを中心に、受験を控えた高校生やそのご家族などにキャンパスを紹介すること。一方、KEESは授業外の奉仕活動で、多摩地域の小学校や児童館で英語劇を披露したり、絵本を読み聞かせたりします。

どちらも初対面の人や年代の異なる人と話す機会が多く、自然とコミュニケーション力が身につき、かけがえのない体験になりました。加えて、臨機応変な対応力、物事を先読みして行動する力、協調性といった数々の学びも得られました。振り返れば、どれも接客や職場でのふるまいに欠かせない要素。卒業後もそれらを生かして、仕事に臨んでいます。

また、最近は外国人のお客様が増え、KEESをはじめとした英語コミュニケーション学科で得たスキルが役立っています。そして、学内プログラムで参加したカナダ・バンクーバーでの語学研修の経験もプラスに働いています。

近年、弊社ではインバウンドの拡大に向けて「英語力向上プロジェクト」を発足し、英語教育を強化中です。私はその講師の一人として、駅でのシチュエーションを想定した英会話をレクチャーしています。生徒は先輩方がメインのため少々おこがましい気もしますが、CA活動のおかげで物怖じせずにレッスンでき、大変感謝しています。今後も英語に関連した業務があれば、ぜひ会社の一助となれるよう努めていきたいです。

学生時代に養ったチャレンジ精神をバネに
駅務係のエキスパートをめざして邁進

将来の目標は、駅係員としてのステップアップ。車掌や運転士になる道もあり、入社当初は私も乗務員を目指していました。しかし、実務を経て、お客様にもっとも寄り添えるのは駅務係だと認識したのです。

日本橋駅には、私が憧れる女性上司がいます。男性が大多数を占める現場にあって助役を務め、スタッフを指導・監督する立場。仕事をテキパキこなす一方、結婚・出産といった女性としての人生も歩んでいます。人望も厚く、まさに私の理想です。

今、こうして私に備わった向上心は、大学生活で行った様々なチャレンジに導かれています。実は従来の私は何事も受け身がちで、CAやKEESも先生に勧められ、軽い好奇心から始めたものでした。ところが、それを機に次々と新しい世界が広がり、現在に結びついています。

在学生の方々も、少しでも興味を抱いたことがあれば、ぜひ一歩踏みだしてみてください。その先には、きっと未知の自分が待っているはずです。「ちょっと気になる」が「挑戦してよかった!」となるよう、心から応援しています。