「タイ・カンボジア短期FS」ブログ更新しました。【2月10日】「2019年度タイ・カンボジア短期FSが始まりました(期間:2/9~2/19)」

2020年02月16日

2019年度タイ・カンボジア短期FSが始まりました(期間:2/9~2/19)
フィールドスタディ(FS)は恵泉の「国際性」を代表する海外プログラムで、海外の現場での実体験を通して、机の上の知識だけでは学び取ることのできない人間的理解を得る体験学習のことです。

2月9日からタイ・カンボジア短期フィールドスタディ(FS)が実施されています。カンボジアは、30年前まで長い内戦を経験し、その後国際社会の協力を得て急速に国づくりを進めている若い国ですが、NPOを中心に歴史教育や子どもの教育や人権保護活動、貧困対策支援など様々な社会問題に活発に取り組んでいます。内戦とその後の経済開発が何をもたらしたのか?カンボジア人のアイデンティティとは何か?そんな問いをこのFSではNGOや農村を訪問しながら考えて行きます。

後半のタイでは、山岳民族のカレン族の村にホームステイします。伝統文化を守りながら自然と共生した暮らしを営む彼らの暮らしに触れることで、持続可能な社会とはどうあるべきか、考えていきます。

以下から、このFSに参加した学生から現地の様子を報告をしていきます。

【2/10 2日目ー「カンボジア・タイ短期FSが始まりました」】

ついにカンボジア・タイ短期FSが始まりました。日本は冬ですが、今、カンボジアは乾季で、気温は30度を超える暑さです。とても暑いので、1日でペットボトルの水を5本くらい消費します。

カンボジアの初日、午前に王宮へ行きました。カンボジアの王宮はフランスが植民地としていた1943年に作られました。フランス人好みのクリーム色の建物です。フランス植民地時代、景観を守るために3階あるいは4階以上は建てられないという決まりになっていたようで、王宮の中はとっても広いのですが、どの建物も少し低めの作りになっています。

王宮に入ってすぐ見えるところに「即位殿」と言う戴冠式や国王の誕生日に使われる建物があります。とても綺麗で豪華です。王様の威厳が建物からも伝わってきます。また、王宮の中は緑が多く、たくさんの花が植えられています。その中でも、私の関心を引いたのがサンダンカという、孔雀のような形をした花です。この花の実はさやえんどう豆な形をしていて、さやを剥いて中の小さな豆を食べることが出来ます。さやえんどう豆より少し大きく、その場でガイドさんがもいで食べさせてくれたのですが、とても食べやすい味でした。戦時中、現地の子どもたちに与える食糧が充分にない時、こうした植物を探して食べていたそうです。

次に、銀のタイルが5000枚以上も床に敷き詰められている「銀寺」を拝観しました。中には、銀の食器や貴重な経典などが置いてありますが、中でも大きなエメラルドがはめ込まれた銅像は有名ですが、これにはコピーがつくられていて、ベトナム、タイ、カンボジアの三カ国にあって、どれが本物か分からないそうです。

王宮の中の壁には王の権威や権力を裏付ける物語であるラーマーヤナ叙事詩も壁一面に描かれています。日本の天皇が日本神話と結び付けられるように、カンボジア王国がどのような文化的背景の中で大事にされているかを知ることが出来ました。入場料は10ドルと少し高めですが、王宮の中はきらびやかで、周りの景色もとても綺麗なので、アンコールワットとは違う今のカンボジアを知るにはぜひ訪れてもらいたいところです。

午後はトゥールスレンとキリングフィールドを訪れました。1975年から79年1月までのポルポトに率いられたカンボジア共産党政権の時代、元々高校であったトゥールスレンは「S-21」と呼ばれる強制収容施設となり、文化人や知識人、反政権的な考えを持っている(あるいは、持っていると疑われた)人、政権内でも規則に従わなかった人たちに対し、自白を強要する尋問と拷問を行った場所です。約2万人の人が収容され、尋問・拷問を受けましたが、ほとんどが殺され、生き残ったのは7人だけでした。S−21のあと、殺害されるために連れて行かれた場所がキリングフィールドです。

トゥールスレンとキリングフィールドのいずれでも音声ガイドをつけて説明を聞きながら見て回りました。事前に学習をしたため大まかに何が起こった場所なのか、何が置かれているのかはだいたい把握していましたが、詳しい音声ガイドの解説を聞くと、自分の知っていたこと以上に酷たらしいことがそこで起こっていた事実を知り、改めて驚愕しました。

トゥールスレンで最も心を痛めたことは、人間性を抹消するために「収容者」に番号を付けたこと、人間の誇りを奪うために衣服を脱がせたことです。こうした出来事が事実であったとしても、人間を人間として扱わないやり口やそれを仕組みとして作り上げていたことを理解することができませんでした。

また、キリングフィールドでは、キリングツリーという木と、その横にある墓に心が締め付けられました。キリングツリーは乳児の頭をぶつけて殺すために使われた木で、横の墓にはそこで殺された乳児と母親が葬られています。乳児は母親の目の前で殺されたという事実に、私は殺した側は人は果たして人間の心を持っていたのだろうかと疑問に思いました。

FS2日目は、王宮や銀寺、トゥールスレンやキリングフィールドなどカンボジアにおいて歴史的に重要な場所を訪れましたが、それをただ知識として学んだままにするのではなく、如何に自分ごととして捉えていけるか、引き続き考えていきたいと思います。

(英コミ2年/浅倉南、国際社会1年/大塚杏奈)

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