パリとセーヌ川の大洪水
先日、大変興味深い講演を聴く機会がありました。題して「パリがセーヌに沈むとき-図書館・美術館の洪水被害を考える」。講演者である佐川美加さんは学校図書館の司書で、昨年、長年の研究成果を『パリがセーヌに沈んだ日-セーヌ川の洪水史』(白水社)という本に纏められました。
私は全く知らなかったのですが、1910年1月に、100年に一度という大洪水がパリを襲い、大変な被害を与えたのだとか。今年はこの洪水からちょうど100年目にあたり、パリではこれを記念して展覧会も開かれているそうです。
さて、講演会では、当時の写真が何枚も映し出され、洪水による被害がいかに凄まじいものであったかを物語っていました。セーヌ川が氾濫して、湖のようになったパリの大通りをボートで行き交う人々、水没したメトロの駅...。非常時にもかかわらずこうした写真が撮影され、絵葉書になって残っている、というのは驚くべきことです。
こうした大洪水は、また何時パリを襲うかもしれず、セーヌ川沿いにあるルーヴル美術館や新しい国立図書館、オルセー美術館などは一番最初にその被害を受ける危険性があるので、様々な対策がとられているようです。
講演会終了後、会場で、佐川さんが書かれた本を買い、サインを頂きました。写真が一杯で、なかなか読みやすそうな本です。これから読んでみようと思っています。(Y)
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