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『秘密の花園』再訪

バーネットの『秘密の花園』といえば、同じ作者の『小公女』ほどではないにしても、誰もが名前くらいは聞いたことがあると思います。映画にもなりましたね。私も子どもの頃に読んで、打ち捨てられていた花園が子どもたちの力によってよみがえっていくさまにわくわくし、おいしそうな焼きたてパンやしぼりたてミルクをうらやましく思っていました。-子どもの本に出てくる食べものは本当においしそうで記憶に焼き付きますね。時にはストーリーよりも-。

最近『『秘密の花園』ノート』という本が出版され、私の大好きな作家の梨木香歩さんが書いていることもあり、早速読んでみました。小さなブックレットなのですが、彼女の『秘密の花園』へのあふれる思いがつづられ、それがこちらにも伝わり、1ページ、1ページが本当にいとおしくなる、そんな本でした。それだけでなく、「え、こんな話だったっけ?」というところがたくさんあり、こうなると確かめないわけにはいきません。そんなわけで今、読んでいるところ。
梨木さんの"魔法"もあるのかもしれませんが、物語すべてが新しい姿でよみがえり、まるで初めて読むような気持ちになっています。季節もちょうど今の時期とぴったり。春が荒野(ムーア)や屋敷に訪れる場面の素晴らしさはぜひ読んで味わっていただきたい。私も主人公のメアリのように土や風のにおいをかぎ、草木の芽吹きに目をこらそうと思います。(M)

 

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