恵泉女学園大学

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図書館

電子出版奮戦記

萩野正昭著 新潮社 (023/H)

出版は、本来マスメディアに対峙する庶民のメディアだと考える著者は、より安価な電子出版に大きな希望を託して今に至っている。その黎明期には、映像の流れの一時停止場面のスキップ等、いまやDVDで当たり前の機能の考案者さえ変人扱いされていた。実はそのモデルは本だったのだが...本とは何かと言うことも改めて考えさせられる本。(A)

 

韓国人のすごい英語学習法

イ・ガンソク著 中経出版(835.1/I)

韓国では、経済的、時間的による英語学習の格差が生じつつあると言う。あらゆる人々が安価で簡単に英語学習の機会が持てる事を目指した学習法の実践書。正しく学び終えた時にはこの本も持ち歩く必要が無くなる筈、らしい。(A)

 

メタンハイドレート : 日本を救う次世代エネルギーの大本命

有賀訓著 学研パブリッシング(568.8/A)

昨年の福島第一原発の大事故を受けて、国内の原発再稼動を巡って国論が揺れている中、新たなエネルギー資源として注目を集めているのが、日本近海に大量に眠るメタンハイドレートである。日本は資源小国の名を返上することになるか。その前に、メタンハイドレートとは何ぞや。まずは本書で基本的な知識を押さえておきたい。(Y)

 

ルポ原発難民

粟野仁雄著 潮出版社(369.3/A)

本書は、阪神・淡路大震災等の取材を手がけた著者が、昨年3月から6月までの三ヶ月間、被災地を訪ねて、その実情を纏めたものである。書名に「原発難民」とあるが、福島県だけではなく、津波に襲われた岩手県や宮城県も取材、新聞やテレビニュース等からだけでは分らない、現地の切実な状況が、文面から伝わってくる。(Y)

 

就活女子の文章表現塾:アサ-ションスキルを磨く

浅野洋・宮淑子著 新水社(816/A)

厳しい就活を乗り切るためには、さわやかな自己表現力であるアサ-ションスキルを身につける必要があります。言葉を換えれば文章を論理的に書く力です。そのアサーションスキルを磨くノウハウが詰まっている1冊です。(T)

 

イングリッシュ・ガーデンの愉しみ

佐藤博道著 吉備人出版(629.7/S)

バラのトゲの秘密を知っていますか?もし動物に食べられないようにするためなら、トゲは幹ではなく葉にあるはずです。バラの原産地はヒマラヤ山麓で、3000万年前には北半球全体に分布していたという事実があります。バラはもともとヒマラヤの岩山にトゲで張り付いて成長していたのです。冬は氷の壁に張り付いていたのでしょう。あるいはバラのトゲどうしが絡み合ってお互いの枝を支えあって、たくましく生きてきたのです。この本に収録されている写真がとても素敵で、眺めているだけでも癒される気がします。(T)

 

協同で仕事をおこす:社会を変える生き方・働き方

広井良典著 コモンズ(335.6/H)

先日ニュースで今年の新入社員は素直だが覇気がないので、競争させて相手に勝つような新人研修をするというようなことを言っていた。去年も(おととしも?)同じことを聞いたような。なぜ勝たなければならないのだろうか。なぜ経済は右肩あがりを続けなければならないのか。多くの人が職につけず、仕事のある人も精神的に追い詰められているような社会ではなく、人とひとが連帯して地域に根ざして働く社会こそが21世紀に求められている。(M)

 

ぼくはお金を使わずに生きることにした

マーク・ボイル著 吉田奈緒子訳 紀伊國屋書店(93N6/B69)

お金は諸悪の根源という考えがある一方で、お金そのものは良くも悪くもなく、人のためになるような使い方をすればいくらでも役に立つものだという考えもある。いずれにしてもほとんどの人はお金無しでは生きていけないと言うだろう。しかし、著者はお金のない世界を夢見る。彼にとっては地域通貨もお金の代替物に過ぎない。そして1年間の「カネ無し生活」を試みる。それは決して理想に凝り固まった窮屈なものではなく、こんなことができるんだ、という愉快な驚きに満ちたものだった。「カネ無し」は難しいにしても「お金」は本当に必要なものだろうか?(M)