東野作品研究会編著 山川出版社(910.26/H55)
実を言えば、東野作品を一冊も読んだことがない。なのに、「おすすめ」してしまっていいのだろうか、という気はするのだが...。しかし気になる作家ではある。近所の書店ではいつも人気ベストランキングに入っているし、当館でもよく借りられている。私には未知の作家だからこそ、今何故かくも読まれているのか興味がある。ディープなファンは勿論のこと、私のような初心者にも如何でしょう。(Y)
ジェフリー・ムーサス著 祥伝社(521.8/M)
近頃では縁側のない家は珍しくもなくなったとはいえ、日本人ならほぼ誰でもその存在そのものは知っており、特に注意を喚起しないもの。アメリカから伝統的な日本建築に憧れてやってきた著者によって、私たちがすっかり忘れていた、縁側をはじめとする日本の伝統文化の深さを教えられた気がする。(Y)
渡辺雄二著 緑風出版(498.5/W)
FAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)の合同食品添加物専門家会議が、「臭素酸カリウムを小麦粉改良剤として使用するのは不適当」という結論をだしたため、パン業界では、仕様を自粛することになったのに、あきらめないで使用し続けている山崎製パン。柔らかくて、ふかふかした、ボリュ-ム感のあるパンを作るために使用し続けている。その食パンが本当にカビにくいのか実証している。他にも添加物表示の見方がわかる。(T)
田中亮三著 河出書房新社(233/T)
まるでお城のようなカントリ-ハウスに住んでいたイギリスの貴族の生活。制服を支給され、厳しく管理されていた使用人の身分などが図や写真で紹介されている。当時の生活が分りやすく説明されている。(T)
坊垣和明著 学芸出版社(521.8/B)
鉄筋コンクリートで作られたアパートに住んでいる。最上階(三階だけど)なので、夏はギンギンの日差しに炙られた屋上や壁・窓からたっぷりの熱が入り、いくらエアコンを酷使しても部屋の温度は30度以下にはならない。東京でも「家は夏を旨とすべし」だなぁと実感する。それに比べて、本書で紹介される家々の美しく、機能的なこと。(N)
アンドリュー・スピールマン, マイケル・ド・アントニオ著 ソニー・マガジンズ(498.6/S)
プーンという羽音と共に忍び寄り、刺した後にかゆみを残していく吸血鬼、蚊。かゆみだけではなく様々な伝染病も媒介してゆくテロリストでもある。小さいながら、否、小さいからこそ怖ろしい存在。そんな蚊との知られざる闘いをよく知ることができます。(N)
伊勢﨑賢治+『マガジン9条』編 大月書店(319.8/I)
「平和」と一口にいってもその意味するところは立場によって多様である。このゼミでは紛争当事国の留学生たちがそれぞれの主観で「紛争の現実」を語る。それは私たちがメディアを通して知っている(と思っている)こととは全く反対の場合もある。議論の最中に感情の収拾がつかなくなり泣き出すこともあるという。本書ではこのゼミに在籍中の学生5人との対話が収められている。 (M)
シューレ大学編 東京シューレ出版(371.5/H)
シューレ大学は18歳以上で学ぶ意欲のある人なら誰でも入学できるが、何年いても大卒の資格は得られない、出席の縛りもなく在籍年数のきまりもない、カリキュラムもない・・・。ではここで何をするのか?学生自らが運営し、やりたいテーマを自分で探求していく大学、生き難さを抱えた若者たちが、「私から始まる生き方」を模索していく大学なのだ。 (M)
竹内一正著 飛鳥新社(007/T)
グーグル創業数年後に立ち上げられた巨大プロジェクト「グーグルブック検索」。その是非について明確な結論も出ない状況にあるなかで、にもかかわらず事態はグーグル主導で進行していっているようにも見える。グーグルのブック検索の問題点、作家、出版社、読者に及ぼす影響、そして「ブック検索」を誰が担うべきなのか、など主要なテーマがブックレット風にわかりやすく解説されている。(A)
ヘンリー・ペトロスキー著 朝日新聞出版(501.8/P)
「よいデザイン」とは「見た目」「働き」「使い勝手」という「要素」が最適に折り合いをつけていることだと著者は言う。例えば電灯のスイッチとドアのノブも「よいデザイン」として最適な特定の高さが選ばれているとのこと(測ってみると本当だった!)。「なるほどこのことか」と納得させられてしまう「よいデザイン」の事例集。(A)