恵泉女学園大学

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恵泉蓼科ガーデン

晩秋(10月)

秋色に染まるころ

冷たい秋雨に当たり、植物の葉や実の色が、赤や黄オレンジ色に変化し始めます。秋の花壇には華やかさはありませんが、植物の色の暖かさを感じることができます。

たわわに実ったヒメリンゴが赤く熟してきます。霜にあたることで甘みも増すのですが、苦味は抜けないので、食べてもおいしくはありません。しかし地元のおじいさん達は「何もなかった子供のころはこれがおやつだった」と言って、おいしそうにバリバリと食べてしまいます。贅沢を言っている私は、頭が下がる思いです。

フォンテンガーデン内のヒメリンゴ

イギリスでは刈り込みものには一般に常緑のツゲが使われています。しかしここ寒冷地には常緑広葉樹は向きません。その中でドウダンツツジは四季折々変化があって、3倍楽しめる植物と思います。

ハーブガーデンのドウダンツツジ

この木の紅葉はガーデンの中でも一際目立つほどの鮮やかさ。

ヤマボウシの紅葉

この実は食べれるので一度は試食あれ!!

ヤマボウシの赤い果実

カラマツの林に生えるキノコ。イグチの仲間ですが地元では「じごぼう」との愛称で親しまれています。痛みが早いので、市場には出回らず、地元で消費されてしまいます。なめこのようにトロリとしたきのこは大根おろしとポン酢がピッタリ。

おいしいきのこ「じごぼう」

いろいろなバラの実

褐色になった秋のガーデンの中に赤く色づいたバラの実が目に映ると、気持ちまで暖かくなります。バラの実も色や形、大きさなどに違いがあります。ガーデンに来られたら、バラの実にも注目して見てください。

  • ハマナシの実
    実の大きさと照りに思わずうっとりと見とれてしまいます。
  • アルバ・セミプレナの実
    絵になる実の形は切り花としても飾りたくなります。
  • ロサ・バージニアーナの実
    少々小ぶりですが実の多さに見ごたえがあります。
  • ロサ・スピノシシマの実
    紫から黒くなる変化が素敵です。
  • ロサ・カニナの実
    さすがワイルドローズ。たわわに実をつけます。

研修棟にからまるツタの紅葉

秋の紅葉の目玉の一つ、ツタの紅葉。うっとり見とれるほど絵になる光景です。今年はどんな色合いになっていくのかと、毎年異なる紅葉に期待を募らせます。

蓼科では毎年ツタの紅葉は10月25日前後が胃頃となります。徐々に流れるように色づいていく過程も、真っ赤になった紅葉もどちらも素敵です。

ナツヅタ

写真 文 : 小澤文子、荘司真悠子