恵泉女学園大学

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テンペスト

「テンペスト」といったら、大方の人は、シェークスピアのお芝居か、ベートーベンのピアノソナタを思い浮かべるのではないでしょうか。いえいえ、さにあらず。今回カウンターだよりで取り上げるのは、沖縄県出身の池上永一氏描くところの同名の小説です(2008年に角川書店より発行)。

面白い本があると人に薦められて読み始めたのは、この『テンペスト』が出版されてからまもなくのこと。内容は、余り書いてしまうとネタバレになりますが、「幕末、まだ琉球と呼ばれていた頃の沖縄で、才色兼備の少女が性を偽って男性として琉球王府の役人に、そして後には女性に戻って国王の側室となり...」という波乱万丈の小説です。「こんなこと有り得ない!」と時々突っ込みを入れつつ、主人公の運命に一喜一憂しながら、2段組、上下巻合わせておよそ850ページの本を怒涛のように?読んでしまいました。幕末の琉球について、それまで殆ど知識がなかったので、関心を持つ良いきっかけになったと思います。勿論小説はあくまでフィクションなので、史実と混同しないように気をつけねばなりませんが。
この作品は、今年舞台化された他、夏にはBS時代劇と銘打って某テレビ局で10回にわたって放送されました。またまたすっかりはまってしまい、まだその余韻を引き摺っています。来年には映画になるそうで、こちらも今から楽しみです。

さて、今回の写真は、引き続き『百年文庫』のディスプレイです。ネコ型の紙を用意していますのでそれに感想をひと言書いて後ろのボードに貼ってください。みんなの感想でボードをいっぱいにしましょう!(Y) 

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