恵泉女学園大学

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長距離派?短距離派?

 子どもの頃、体育の苦手な私にとって、長距離走のほうが短距離走よりは"まし"(得意とはいえない!)な種目でした。短距離はどんなに足を速く動かそうと一瞬のうちに終わってしまうので絶対に記録は伸びないけれど、長距離はがんばれば(そこが問題ですが)どこかで誰かを追い抜くこともできたから。長い道中、何が起きるかわかりませんからね。

本に関しても、このブログでも以前に書いたように、私は長編が好きです。物語世界にどっぷりつかって登場人物たちと人生を共にするような。一方で、体育の時間ではないので、物語の流れに乗り切れなければ早々とリタイアしてしまうこともありますが。そんな私にとって、短編を味わうということには「大人の」とか「知的な」、あるいは「おしゃれな」イメージがあります。短いなかに物語のエッセンスがきっちりとおさまっている、それをつかみとる感覚のようなものが読み手に要求されているような気がするのです-などというと短編小説へのハードルが高くなってしまうでしょうか。でも今、図書館カウンター前にディスプレイされている『百年文庫』(前々回のブログで紹介)は世界中のよりすぐりの短編を「おしゃれな衣装」で包んで、思わず手にとって中をのぞいてみたくなるようなものばかりです。1冊に3作品なので気軽にどんどん読んでいけます。

読書の秋です。長距離派のひとも本なんて読まないよ、というあなたも、短編を手にとってみませんか?(M)

カウンター前のディスプレイです。読書会メンバーがアレンジしてくれました。 

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