恵泉女学園大学

MENU
図書館

「読むこと」をめぐって

私が所属している小さな研究会では年に何回かニューズレターのようなものを出していて、この間その最新号が届きました。近頃ではこうしたものはメールで来ることが多くなっていますが、メールだとどうしても読むのが後回しになり、そのうちに面倒くさくなって読み終わらないまま捨ててしまいます。一方、紙媒体で送られてきたニューズレターは書いた人の息遣いが伝わってくるようでぬくもりがある感じですし、テーブルに置いておけば、いつでもゆっくりと読むことができます。私ってつくづく電子書籍に向かない人間・・・。

震災から3ヶ月たって報道はめっきり減った感じですが、現地の状況はよくなったとは言えないようです。そうした中、被害にあった図書館がやっと開館し、待ちかねた利用者が訪れているというニュースがありました。毎日をどう生きていくかで精一杯の時には本のことなど考える余裕もないかもしれませんが、本がかたわらにあれば、束の間でも手に取り、別の世界に行くこともできます。もちろん、今の生活をどうにかするために調べものをしたいという思いもあるでしょう。「読む」ことの重さを考えさせられました。

もうひとつ、先日、障害者サービスのための研修に行ってきました。そこでマルチメディアDAISYというものが紹介されましたが、それを利用すれば読むことに困難を感じている人たちが今よりもずっと自由に読書を楽しむことができるようになります。
いつも当たり前のこととして「読む」という行為をしていますが、それは当たり前ではないということを改めて感じています。

昨年度、小さな芽を出した読書会が成長し、今年度からサークルになりました。今まで図書館主催ということで敬遠(?)していた方、学生が主役のサークルなので、どうぞ気軽にのぞいてみてください。
図書館カウンター前のディスプレイはサークルメンバーが担当してくれました。テーマは「雨の日に読みたい本」です。   (M)

1.JPG