「アリエッティ」は夏ばてに効く?!
とてつもなく暑い毎日、TVを見ていると、それでも海に山に、そして海外に「ちゃんと」遊びに行く人達がこんなにいるんだと感心していたら、先輩のYさんもフランスへ行かれたとのこと!日頃の超人的な仕事ぶりに、ひそかに抱いていた「本当は人間でなく、サイボーグなのでは・・・?」という思いがこれでますますつのったのでした・・・。
かたや異国にも、他県にも一歩も踏み入れず、日差しを避け引きこもる夏ばてパターンの常道を過ごした私が、唯一見たのが「借りぐらしのアリエッティ」です。映画が終わったときの清涼感と少し力を取り戻したという感じ。それは映画を見る前には予想していなかったものでした。なぜなのか、本当には分かりませんが、もしかすると自分の「夏ばて状態」と登場人物たちの状況設定が「シンクロ」したのかもしれません。「変えようのない日常」や「死」のイメージは、打ち破れる一寸の隙間も無いかのように堅牢に時に感じられ、孤独の時にはなおさら無力感が増します。しかしこの映画のアリエッティと少年は、互いが出会うことによって、それらを打ち破る力を得、さらなる次への跳躍をものにしたようにみえました。そしてそれを見ていた私-いつ終わるともしれない酷暑に心身めげかけていた-もこの映画の発散する清涼なエネルギーのおこぼれを多少いただけたのかもしれません・・・。(A)