恵泉女学園大学

MENU
図書館

パリとセーヌの大洪水 其の弐

先週、猛暑の日本を逃れてパリに行ってきました。着いた当初は14~16度と肌寒いくらいでしたが、数日後、うだるような暑さになり、照りつける太陽の下、大汗をかきながら街の中を歩き回りました。

さて、6月にこのコーナーで、100年前に起こったパリの大洪水に関する講演を聞いた、という話を書きましたが、その折、講演者の方が見せて下さった何枚ものスライドの中に、コンシェルジュリー牢獄(現在)の写真がありました。ここは、フランス革命の頃、マリー・アントワネットをはじめ、たくさんの人々が収監されたところです。セーヌ川に面しているこの牢獄は、1910年の大洪水でかなりの高さまで浸水し、内部の太い柱にそのことを示す線が引かれていて、機会があったら是非確認してみようと思っていました。

牢獄内の衛兵の間に入ると、あった、ありました。講演会の日にスライドで見たのと同じ印が。床から2メートルくらいはあったのではないでしょうか。百聞は一見に如かず。如何に洪水が物凄いものであったかがよくわかりました。

講演会では、パリの下水道博物館もお勧めスポットとして紹介されていました。下水道といえば、『レ・ミゼラブル』(ユゴー作)で、主人公ジャン・バルジャンが逃走したシーンが思い浮かびますね。今回は時間の都合で行けなかったので、いずれまたの機会に、と思っています。(Y)