恵泉女学園大学

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フィールドスタディ

短期FS参加学生コメント

2007年度ドイツ・オランダ短期FS参加学生コメント

私はこのFSに行く前から授業でユダヤ教やユダヤ人のことを勉強していたのでだいたいのことはわかっていたつもりでしたが、実際見るのと資料などから見るのではずいぶん違うことに気づきました。(中略)私が1番緊張し怖かったのはザクセンハウゼン収容所を見学したことです。その中はすごく広く、医学実験室やガス室などがあり、その傍には遺体を焼くための薪などが置いてある蔵がありました。私は怖くてあまり見れなかったです。こんなにも残虐なことを人間がやったとは思えず恐ろしくて胸が痛みます。

先生がその(ホロコースト)の時代に生きていたらどうだったかと考えてみてくださいと言っていた。今考えれば、残酷なことだと思う。しかし、あの時代だったら、残酷でも仕方ないと思ってしまうような気がした。別の授業で、被爆者の話を聞いた時、あの頃、我が身と家族が一番だったと言っていたことを思い出した。その通りだと思う。今日、明日を生きるのに必死な時代だったのだから。また、政府の意向に背けば、自分も迫害されるのだから仕方がなかったのかもしれない。(中略)ホロコーストを学んだので、時代背景や原因、戦後の状況について、調べていきたい。また、ヒトラーがユダヤ人を憎んだ原因を自分の納得がいくまで調べてみようと思う。

私たちと同じ年で未来を失われた白バラの学生たち、そして未来さえ描けずに人生を断ち切られたユダヤの人々。そのようなFSの前半で学んだ事実を考えても、今私たちが、言葉は分からないにしても、その時、貴重な礼拝に参加して神に祈りを捧げ、毎日を感謝することができるということはとても恵まれているのだなぁ、と改めて感じた。

実際に教会の礼拝に参加し、その場に流れるパイプオルガンの音を全身で感じた。建物もオルガンも日本より数倍大きく、奏でる音も迫力があった。他国の言葉で歌ったこともそうだが、まったく知らない赤の他人である人と手をつなぐ場面(礼拝中での出来事)は緊張するとともにとても新鮮だった。

ライル兄弟オルガン製作所では、何かに打ち込み真剣になることの楽しさや充実感を学びとることができた。その学びを生かす1つの場としてCSL(コニュニティサービスラーニング)の授業で展開していきたい。授業の中で児童福祉施設へ訪問を希望し、音楽と触れ合うことの楽しさや歴史の真実を知ることの大切さを1人でも多くの子供たちに知ってもらいたいと思う。