恵泉女学園大学

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フィールドスタディ

インド

インド・ビハール州に見る貧困、開発、NGO、そして私達

担当者:大橋 正明

目的

第三世界の貧困や環境悪化に苦しむ人々に対して、何か手助けをしたいと考えている人は少なくありません。しかし貧困や環境の問題は、簡単に解決できるような単純な問題ではありません。手助けをすることによって、逆に問題の本質が隠蔽される、あるいは問題がより深刻化する場合も少なくないのです。
本短期FSは、2年生以上向けの科目「国際開発論」及び「社会開発論」で学んだ問題や理論を、現場で現実に触れることで確かめ、理解や考えを深める機会を提供する事を目指している。具体的にはインドの最貧州ビハール州ガヤ県ブッダガヤーを訪問し、当地及び周辺で活動している複数の現地NGOとその活動を訪問します。具体的には、(1)サルボーダヤ運動のサマンバヤ・アーシュラムとそこに付設された主にブイヤーンという被差別カーストの女の子たちの学校、(2)そのアーシュラムが開設する、ブイヤーンの男の子たちを対象とした全寮制バグハー・スクールと周辺の村、(3)スクールの元先生や卒業生が主催するNGOとその活動を訪問します。さらに、隣のUP州アラハバードで農業発展の活動を行っている三浦先生を訪ね、持続可能な農業を目指した活動を見学します。
この短期FSでは、インドの被差別の人々や子どもたちと親しくなること、貧困の実態と構造について具体的に理解すること、外部者の支援の実態とその困難さについてより学びを深めることを目指します。
このツアーは、教員がお膳立てする団体旅行ではないこと、参加者が教員とともに作りあげる共同の手作りの旅であることも肝に銘じてください。 自主的、積極的な態度や、時間厳守など大人の意識と行動が必要です。

計画

実施時期と期間

2011年2月15日火曜~23日水曜の9日間程度

参加人数

10名程度

参加費用

航空券15万円程度、現地費用4万円程度(他に小遣い、旅行保険代など)

スケジュール案

day Time 旅程 Itinerary 宿舎/stay at
15日
(Tue)
9:00 成田空港第一ビルタイ航空カウンター前集合 Malaysia Hotel Bangkok 10120 Thailand,
11:00 タイ航空TG641便で成田発
15:30 バンコク着、リムジンでホテルへ移動
18:00 ホテル着で夕食
16日
(Wen)
8:30 リムジンでホテル発、 印度山日本寺 Japanese Temple, Bodhagaya, Bihar,
12:10 イ航空TG8820便でバンコク発
14:00 ガヤ着、出迎えの車で日本寺に移動
16:00 サマンバヤ・アーシュラムでドワルコ氏、子どもたち、スタッフに挨拶、ブッダガヤーの大塔見学
18:00 祈祷、夕食、ミーティング、就寝 
17日
(Thu)
6~7:00 祈祷、朝食
AM ブッダガヤーと周辺の見学(スジャータ村、前正覚山など)
PM 車で、元先生のNGOのLSSK訪問
18日
(Fri)
AM 車でバッガスクールに移動、校内見学
PM 昼食、文化交流会、ゴパルケラ村で村人の家訪問
Eve ブッダガヤーに戻る
19日
(Sat)
AM ニランジャナスクールで絵の展覧会見学
PM アーシュラムの子どもたちとお遊びか、近くに遠足
Eve お礼の夕食会
20日
(Sun)
day 車でアラハバードに移動 アラハバード市内(詳細未定)
Eve アラハバード到着
21日
(Mon)
day 三浦先生の活動見学
Eve
22日
(Tue)
AM 車でベナレスに移動、時間が許せばベナレス見学 機中 on board
17:00 ベナレスをタイ航空で出発 
21:00 バンコク着
23:00 バンコク発、タイ航空
23日
(Wen)
7:00 成田空港着、解散 自宅 at home
スケジュールに関する補足

(1)現地で大規模なストライキなどがあった場合、日程は安全第一で大きく変更することがあります。
(2)原則として毎晩ミーティングを持ち、その日の出来事を振り返ります。

参加資格
  • 優先するのは、「大橋ゼミ」、「国際開発論」、「社会開発論」、「ヒンディー語」の履修者
  • お断りするのは、観光気分、物見遊山の人
  • 望むのは、健康でどこでも寝られる者、英語で最低限日常会話が出来る者、辛いインド料理が食べられる者、暑さに負けない者、物事に積極的に関心を持つ者

テキスト

大橋正明著「『不可触民』と教育」明石書店、他

成績評価方法

現地での観察態度や度合い、毎日記入・提出するリフレクションシート、各人のテーマに関するレポートの出来具合、事後の報告書作りなどの参加過程等を総合的に勘案。