担当者:楊 志輝(人間社会学部国際社会学科)
科目名:社会調査方法論 I (中国)
フィールドスタディ I (中国)
フィールドスタディ VI
「百聞不如一見」(百聞は一見に如かず)という諺にあるように、このフィールドスタディは、急速な経済発展を続けている中国の原状、相互依存の度合いを深めている日中経済関係の実態、そして熱い経済関係に重い陰を落している歴史問題をめぐる軋轢などを自らの実体験を通じて学び、中国をどう認識し、どう向き合っていくのかについて考える機会を提供するためのものです。
2008年北京オリンピック、2010年上海万博などに象徴されるように、隣国中国は「新興大国」になりつつあります。実質GDP(国内総生産)成長率のみに着目すれば、すでに5年連続して2ケタの成長を達成しており、GDP総額ではアメリカ、日本、ドイツに次ぐ世界第4位に躍進しました(2006年、以下同)。日中間の経済関係に目を向ければ、日本の貿易総額での中国シェアは輸出が14.3%で世界第2位、輸入が20.5%で世界第1位、貿易だけを見ても経済の「もたれ合い」は歴然としています。しかし他方では、靖国問題や戦後補償問題などの歴史問題をめぐる対立がときどき両国の国民感情を悪化させ、相手国に対する不信感を増幅させてしまうこともまた事実です。このプログラムでは、まず中国の経済成長センターである上海で、金融センター地域や現地に進出している日系企業を訪問します。また、中国の大学生と意見交換を行います。さらに、日中関係ゆかりの地・古都南京を訪問し、日中戦争の傷跡を確かめ、被害者の声に耳を傾けます。
2008年9月5日頃から10日間程度
15名前後
15万円ほど(任意海外旅行傷害保険や個人的費用を除く)
羽田空港から上海虹橋空港に、夜、外灘(バンド)観光
上海市内の博物館、遺跡を見学、東方明珠塔(タワー)から俯瞰
復旦大学などの大学生との討論会、キャンパスツアー、夜、上海馬戯城で雑技鑑賞
上海師範大学慰安婦研究センターを訪問、中国人戦後補償裁判証人(華東政法学院の教員)や「9・18愛国ネット」WEBサイト運営者から話を聞く
上海近郊の日系企業などを訪問、江南水郷・朱家角などを観光
中国型新幹線CRH「和諧号」動車で上海から南京へ、南京大虐殺記念館を見学
南京師範大学の南京事件被害者調査チームに同行し、南京近郊農村を回る
建国の父・孫文の墓・中山陵、夫子(孔子)廟を見学、午後列車で南京から上海に
上海市内観光と買物
上海虹橋空港から羽田空港に
特になし。