恵泉女学園大学

MENU
フィールドスタディ

カンボジア

紛争後の平和構築と市民社会の役割を考える

担当者:高橋 清貴(人間社会学部国際社会学科)
科目名:社会調査方法論 I (カンボジア)
フィールドスタディ I (カンボジア)
フィールドスタディ VI

目的

カンボジアは昨年10月、20年以上に及ぶ内戦と虐殺、混乱の時代に終止符を打ち、平和と復興・開発の時代の端緒を開いた「パリ和平協定」の締結から15周年を迎えました。政治情勢は徐々に安定し、アンコールワットなどへの観光客も増え、カンボジアは私たち日本人にとって身近な国になってきました。一方、カンボジアは地雷の撤去や虐殺の時代の真実の究明など、紛争を今日的課題として取り組んでいる国でもあります。また、「開発」にともなう貧富の格差の拡大や民主化の後退といった負の側面が見られるのも現実です。カンボジアは、まだ『壊れた籠』を編み直している途上であり、その中で大事な役割を担っているのがカンボジア人によるNGO・NPOなのです。

カンボジアにはアンコールワットを始め、勇壮なクメール文明に触れることが出来る場所もたくさん残っています。このフィールドスタディでは、そうしたカンボジアの文化と紛争の歴史を背景に、深い悲しみと憎しみ、疑心を乗り越え、自らの手で社会をつくり直すために日々奔走している人々と触れ合う機会を提供します。草の根の視点から、紛争とは何か、復興とは何か、援助とは何か、人権とは何か、民主化とは何か、そして平和構築とは何かを考えてみたいと思います。

カンボジアは「微笑みの国」とも言われます。メコン川の流れのようにたおやかに、過去と向き合いながら、ゆっくりとしかし確実に未来をつくっていこうとする人々の姿に触れるとき、きっと貴方の中で何かが変わるはずです。

計画

実施時期と期間

2008年8月を予定。10日間程度

参加人数

10名程度

参加費用

18万円程度

スケジュール(案)

1日目

成田発、プノンペン着

2日目

オリエンテーション、トゥールスレーン/キリングフィールド訪問

3日目

NGO訪問(人権関係、子ども・教育関係)

4日目

プノンペン大学学生と交流会、市内見学(ロシアン・マーケット他)

5日目

コンポントムへ移動、トンレサップ湖の水上生活者訪問

6日目

地雷撤去作業見学、農村のゲストハウスで宿泊

7日目

JVCの活動地で農作業の手伝い、シェムリアップに移動

8日目

世界遺産(アンコールワット)見学

9日目

市内見学(戦争博物館他)、シェムリアップ発

10日目

成田着

参加資格

  • 健康で、自己管理が出来る人
  • 問題意識を持っている人
  • 英語で簡単な会話ができること

テキスト

  • 『カンボジア最前線』(岩波新書) 熊岡路矢
  • 『壊れた籠』 メアス・ニー