恵泉女学園大学

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本学について

2010年6月

平和をめざす女性の大学-大学院で「平和学」「文化共生」を学ぼう

学長 木村利人

本学は昨2009年度4月に、日本で最初の平和学研究科・平和学専攻を設置し平和をめざす女性の大学における大学院教育を新しく展開してきました。

平和を学ぶことに関心を抱いておられる他大学の学部卒業生の皆さん、また社会人の皆さん方がぜひ本学の大学院平和学研究科で学ばれるようにと願っております。

本大学院平和学研究科では、国際連合など国際機関やNGOなどでの任務に従事するにあたっての基礎的知識の習得と研究をはじめ、平和をめぐる学問的研究と平和の創造に取り組む人材の育成を意図しています。特に平和構築や紛争解決の問題だけでなく構造的暴力の問題への理解も深める教育と研究を行い、フィールド・スタディを通じた現場体験も重視してきました。

この設置を記念して、今から丁度一年前の昨年6月には、日本平和学会年次大会開催校として、アジアにおける平和学関連の大学院での平和教育をめぐってアジアの研究者を招き、本学での講演やシンポジウムを開催するなど日本の平和学と平和教育の展開に大きく貢献しました。更に、本学と交換協定を結んでいるチェンマイのパヤップ大学、チェンマイ大学、韓国の聖公会大学などとの平和・人権・開発・文化共生教育の協力も推進されつつあります。

本学園創立者・河井道は1929年の恵泉女学園開校以前から平和教育と国際理解・文化共生のために世界的なスケールで活動した数少ない日本人女性キリスト者でした。

スイスのジュネーブに本部のある世界学生キリスト者連盟(WSCF)やキリスト教女子青年会(YWCA)での人々との出会いが世界、特にアジアにおける平和と国際理解を考える原点となったことが自伝などで語られています。

本学の伝統的な教育理念である平和教育の原点を求めて「河井道の平和思想について―その形成過程に焦点を合わせて―」をテーマとする共同研究プロジェクト研究報告が本学の平和文化研究所から刊行されています。今年度には、平和をめざす女性の大学としての本学における平和教育と平和研究、そして文化共生の内容を一層深めるための河井道記念「国際・平和教育シンポジウム」などを、アジアにおける文化共生に焦点を合わせて開催する案も検討されております。

なお、本大学院「平和学研究科平和学専攻」及び「人文学研究科文化共生専攻」の説明会が来る7月8日(木)に本学で開催されます。グローバルな平和への情熱、そして新しい世界の創造に向けての文化共生への願いを持っておられる皆さん方のご参加を心からお待ちしています。詳細はホームページをご覧くださいますようお願いします。