恵泉女学園大学

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本学について

2008年2月

大胆なチャレンジと新しい教育

大胆なチャレンジ(挑戦)は、恵泉女学園大学の特色です。
恵泉女学園大学は、その建学以来、常に大胆な教育の展開に向けてチャレンジしてきました。その教育の成果が昨年度、そして本年度と2年連続で「特色ある大学教育プログラム」として文部科学省により選定されることになったのでした。
「専門性を持った教養教育としての体験学習」の一つの展開であるタイ国のチェンマイ大学をベースにしての長期フィールドスタディを終えた本学の学生の皆さん方は、今月のはじめに無事全員帰国しました。
昨年の9月から言語も、文化も、歴史も異なる国での約半年間の研究調査は、本当に大変なことです。しかし、その海外体験学習という大胆なチャレンジを終えた皆さん方は、新しい教育の成果を得たのです。
体験学習活動報告会では、チェンマイ地域での二つの研究調査も報告されましたが、いずれも大変に興味深いものでした。第一に、山間民族であるカレン族が栽培しているコーヒー園での体験学習報告によれば、村全体がコーヒー生産のシステムに組み込まれているということでした。そこに住み込んでの新しい日常体験、共同生活の実践とフェアトレードの考え方はいままでのものの見方を大きく変革させるものであったようです。また、第二のチェンマイ市内において多様な文化を保存している地域の体験学習報告では、仏教、イスラム教、キリスト教、シーク教の宗教的伝統文化が混在している地域社会があり、それを保存するために人々が創造的に環境を作りだしてきていることによる「多文化共生」のモデルを見いだし、新しい生き方に目覚めさせられたとのことでした。
たとえ短期であっても、また特に長期の場合は外国で暮らすのは自分自身にとっても大きなチャレンジですが、それによって生き方をいつも新しく変革し、時に変革されていく喜びを感じます。私は、タイに5年、ベトナムに2年、スイスに3年、アメリカに22年とそれぞれ各地の大学で教育と研究に従事してきましたが、それらの各地での生活体験や人々との出会いと友情が今も私の生き方を支えているのです。
恵泉での出会いは、多摩のキャンパスだけでなくグローバルな広がりを持っています。教職員と友人と、外国の仲間たちと新しい平和な世界をつくりだすために、ともに力を合わせようではありませんか。
「歩く」「出会う」「学ぶ」「つなぐ」体験学習から新しい生き方を学びましたと語ってくれた学生のキラキラ輝いた瞳が印象に残った報告会でした。

体験学習活動報告会
体験学習活動報告会