食欲の秋?!上海ガニを堪能した留学生の現地報告です 国際社会学科

2018年10月22日
 投稿者:楊 志輝
 ゼミ/授業名:東アジア社会演習Ⅱ

10月23日に日中平和友好条約発効40周年を迎え、25日に日本の安倍首相が中国を公式訪問し、中国の習近平国家主席との日中首脳会談が行われる予定で、昨年後半からの関係改善の機運がいっそう高まります。民間でも10月1日の国慶節(中国の建国記念日)の大型連休を利用して旅行を楽しむ中国人に最も人気のある海外旅行の行先に、なんと日本がランクイン!2018年の国慶節に初の首位を獲得しました。今回の連休で海外旅行をする中国人が過去最多の約700万人となり、その多くは日本にやってきました。新宿の店先に置かれている中国語の看板(国慶節、おめでとう)を見て戸惑う人もいるでしょう。

新宿・国慶節

一方、中国国内で、約7億の人々が国内旅行を楽しんでいたようです。その中には、実は恵泉から上海にある協定校・杉達大学に留学している2名の学生も含まれています。以下、留学中のゼミ生(16IS、中村晴さん)からの現地報告をご覧ください。

10月1日からの連休中、どこの観光名所も人で溢れかえり、歩くだけでも辟易します。私たち日本人留学生も大変充実した連休を過ごせました。休めたし遊べたし、もうこれ以上ないくらい濃い休日でした。学校周辺の屋台で美味しいものをいっぱい食べて、上海ディズニーランドにも行き、さらに昆山に行って上海蟹を食べ、たくさんの世界遺産がある蘇州にまで足を伸ばしました。

人生初の上海蟹について詳しく報告したいと思います。きっかけを作ってくれたのは同じ恵泉からの留学生の橋本さんでした。橋本さんのお父様の元取引先の方が昆山にいるらしく、その方の実家は蟹業をしているらしく、橋本さんのお父様が連絡をたまたま取った時に娘が上海に留学していることを話し、「よかったらご馳走しますよ、あ、日本人留学生の皆さんどうぞ」という流れになったそうです。気付いたらトントン拍子にことが進み、昆山南駅まで汽車で行き、そこにお車で迎えに来てもらいました。連れて行って頂いたお店は完全個室で、またよく料理がわからなかったのでお任せでいろいろ頼んでもらいました。また美味しい上海蟹の食べ方まで教えて頂きました。私たちがよく知っているズワイガニなど日本の蟹とは全く別物で、食べ方が複雑でした。でも本当に美味しかったです!オスメスで1匹ずつ食べましたが、味噌も身もこの世のものとは思えないくらい美味しかったです。こんなに旬の、本場のものを食べる機会はもう二度と訪れないだろうと思って味わって食べました。

上海蟹のほかに、あの「月とすっぽん」にも登場するすっぽんも食べました。これも生まれて初めてでした。すっぽんがそのまま入った鍋が出てきた時はさすがに驚きましたが、出汁が効いていて非常に美味しかったです。中華料理のあの絶妙な出汁って何で取ってるんでしょうか。特別な調味料などを使っているのでしょうか。帰国後日本でも再現可能でしょうか。少し調べて見ます。あと「悪芋」と呼ばれている芋?のようなれんこん?のような野菜も初めて食べました。不思議な食感でした。お店の方にお話聞いた時に調理前皮を剥いていない実物も頂いたのですが、見たことの無いものでした。調べてみると、日本では「菱の実」と呼ばれているそうで、昔は食べられていたそうです。中国の江南の水郷地帯の特有の食べ物です。おかげ様で、おなかがいっぱいで至福のひとときでした。中国留学の密かな目的である「中国の美味しい物食べ尽くす」がまたひとつ叶って幸せです。あとは機会があれば四川の激辛料理と福建省の烏龍茶を狙っていきたいです。

上海蟹
上海蟹を前に黙々と食べる中村さんと橋本さん
上海蟹を楽しむ留学生たち
スッポンスープ

担当教員:楊 志輝

グローバル化が進んでいる現在、国境を越えてヒト・モノ・カネ・情報などの移動が活発に行われ、世界の国々が相互に依存し、政治といえども国と国との関係は、私たち一人ひとりと無関係ではありません。領土・領海をめぐる対立、安全保障関連法の制定はまさにその良い例でしょう。貿易や人的交流で密接に関わりあっているのに、政治的・感情的にいがみ合ういまの日中関係のあり方を歴史的に紐解きます。

楊 志輝