日本刀から現代社会を考える?(2年ゼミ合同発表会) 社会園芸学科

2017年08月08日
 投稿者:松村 正治
 ゼミ/授業名:2年ゼミ合同発表会

大学は夏休みに入りましたが、春学期も終盤の7月20日(木)に、現代社会学科(2017年度~多文化オープンコース)2年ゼミの合同発表会を開催しました。
この2年春学期のゼミでは、決められた学科共通のテーマ(今年は「現代社会」)について考えるために、小グループに分かれて調査研究を進めることにしています。その最終的な成果を披露するのが、この合同発表会です。

今年は全部で4つのグループに分かれましたが、いずれも特定のモノやコト(具体的には、日本刀、電化製品、ファッション、化粧)に着目して、その歴史的な変遷をたどることで、現代という時代の特徴をあぶり出そうとしていました。この中で、電化製品、ファッション、化粧は、時代の流行とともに変わってきたことが想像つくと思います。意外なアプローチを見せたのが、日本刀を取り上げたグループです。
日本刀は、戦争・戦乱の時代には何よりも斬る機能が求められますが、平和な時代には工芸品・美術品として扱われます。また、最近では『刀剣乱舞』のように、日本刀の擬人化ゲームが女性の間でブームとなるなど、新しい展開を見せています。
このように、4つのグループが着目したモノやコトは、時代を映し出すメディアとしての役割を果たしています。このため、それぞれのメディアの変遷を見ていくことで、社会の変化を見ることができ、現代社会の特徴も浮き彫りになっていました。

この合同発表会の特徴として、コンテスト形式でおこなう点も挙げることができます。すなわち、教員も学生も対等に1票ずつ持って、各グループの発表を採点するのです。
グループに与えられる時間は10分です。少人数のグループですから、必ず全員が発表に参加します。また、教員からの質問に対しても、的確に答えなければなりません。少人数大学のメリットの1つは、このように人前で発表したり、議論したりといったアクティブ・ラーニングの機会が多いことにあるでしょう。

今回は集計の結果、化粧について取り上げたグループが最高得点を獲得しました。このグループには、学生食堂の食事券が教員からプレゼントされました。
みなさん、お疲れさまでした!

担当教員:松村 正治

環境問題という言葉は、私たちを取り巻く「環境」に問題があるように聞こえます。しかし、環境を良くするのも悪くするのも人間次第だから、環境問題は「社会」の問題だと捉えられます。すると、環境について考える際には、社会についてよく見ることが大事になります。 代表的な環境社会学の研究では、公害・環境問題の歴史、地域環境づくり・自然再生の事例などをもとにして、環境をめぐる人びとの社会関係や、社会と環境の関係性をあり方について考えます。

松村 正治