「初めてのカンボジア~抱負と期待~」タイ・カンボジア短期フィールドスタディ参加学生から報告が届きました①

2018年02月13日

「国際性」で首都圏女子大1位を獲得した恵泉。
フィールドスタディ(FS)も恵泉のこの「国際性」を代表する海外プログラムで、海外の現場での実体験を通して、机の上の知識だけでは学び取ることのできない人間的理解を得る体験学習のことです。約5ヶ月にわたってタイに滞在し、現地のNGOや農山村などで体験学習をする長期FSと、アメリカ、オーストラリア、タイ、カンボジア、中国、韓国などへ1~2週間程度行く短期FSがあります。

現在、タイ・カンボジア短期フィールドスタディ(FS)が実施されています。
半年間の事前学習を終えた7人の学生たちが、タイ・カンボジアの都市と農村に滞在し、現地の人々がその抱える課題をどのように乗り越えようとしているのか、人々と直接語り合いながら、体験的に学習しているのです。

引率者の高橋清貴教授は20年以上、ODA(政府開発援助)とNGO(貧困や紛争などの問題に対し民間の立場から取り組む非政府組織)で国際協力の仕事をしながら、様々な途上国の現場を歩いてきた先生です。

このFS参加学生から現地到着直後の報告が届きましたので、ご紹介します。

本日(2月10日)からタイ・カンボジア短期FSが始まります。

今日は移動のみでしたが、明日はキリングフィールドとトゥールスレーンを訪問します。虐殺で有名なクメール・ルージュ時代の負の歴史を伝える場所です。
今回の参加者は7名。皆、カンボジアは初めての訪問です。緊張もありますが、楽しむところは楽しみつつ、それぞれの個人課題が成し遂げられるよう、学びにも一生懸命励みたいと思います。

私は子どもの貧困に関心があり、今回のFSで直接カンボジアの子供たちと触れ合えるので、とても楽しみです。でも、首都プノンペンに着いた第一印象は、カンボジアは想像していたよりもとても都会だという感じ。交通量も多く、車とバイクの量に圧倒されました。貧困と近代化の両方の顔を持っているようです。

明日からどんな「旅」が始まるのか、とてもたのしみです!

(鞆谷未来、国際社会学科3年)

第2弾の学生報告もあります。
ご期待ください。

用語解説

【クメール・ルージュ】

1975年から1979年までカンボジアを支配したカンボジア共産党「民主カンプチア」を指導した知識集団(リーダーがポルポト)。カンボジアは1970年に親米主義のロンノル将軍のクーデターから内戦に突入したが、ベトナム戦争の戦局転換を図る米国による空爆に反発した民衆の支持を得てクメールルージュが75年4月に首都プノンペンを陥落した。クメールルージュは極端な共産主義政策を推し進め、都市住民に農村での強制的な重労働を課し、体制に反対する、もしくは疑惑のある者を次々と処刑していった。これにより、約170万から200万人近くが死亡したと言われている(精確な数字は不明)。

【トゥールスレーン】

クメール・ルージュ支配下のカンボジアにおいて設けられていた政治犯収容所のひとつ。暗号名はS21。現在は地名を取ってトゥール・スレンと呼ばれている。当時の様子がそのまま残されていて国立の虐殺犯罪博物館となっている。当時、こうした政治犯収容所は「セキュリティセンター」と呼ばれ、カンボジア全土に設置されていた。クメールルージュ時代、ここだけで約2万人が収容され、そのうち生き残ったのは8人と言われている。今回のFSでも生存者の一人、チュン・メイさんにお会いした(高齢のため、現在はメイさんを含め2名しか生存していない)。

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