「タイ・カンボジア短期FS」ブログ更新しました。【2月5日】「歴史と向き合い、未来をつくる」

2019年02月09日

今日午前中は、Documentation Center of Cambodia(DCーcam)という、「記憶」と「正義」をミッションとしてクメールルージュ(KR)による虐殺の証拠を集め、保管し、裁判や教育に活用している団体を訪問しました。DC-Camは、元々1995年にアメリカのイェール大学の支援で設立されましたが、その後1997年に独立してプノンペンにオフィスに移し、現在カンボジア人によって運営されています。

まずはじめに、向かいにあるアートギャラリーへ行き、ショートムービーを2本見ました。カンボジアの若者(高校生)がポルポトの最後の拠点だったアンロンベンを訪れ、どんなことを感じたのか、何を考えたのかを紹介するビデオでした。また、ギャラリーには18歳から22歳の若いアーティストたちが描いた「もし紛争が無かったら」と題した12枚の絵が展示されていて、そこに若いカンボジア人がアイデンティティに苦悩し模索している現実が表現されています。

次に、向かいのランカー寺院に行きました。ここには、持ち主がわからない400近い骨壺が安置されています。そのうちの一部は、クメールルージュ後に多くの避難民がプノンペンに押し寄せましたが、その時に持ち込まれたものではないかと言われています。様々な形の骨壷があり、中に封じ込められた魂を守るように魔除けの紐が括られており、土着のアミニズムと仏教が融合しています。骨壷棚の上には旗が三本立ててあり、それぞれカンボジアの国旗、王室の旗、仏教の旗の3つが並べられています。

オフィスでは、副代表の方から活動内容についての説明を頂きました。DC-Camでは、記憶と正義が和解に繋がるという方針のもと資料の保管や記録、調査、教育などの仕事をしていますが、一口に「資料」と言っても多様で、紙、インタビュー、写真、映像、現物などがあります。その中で、インタビュー録音はとても重要です。加害者と被害者の両方の証言には、紙資料にない貴重な情報が含まれているからです。また、調査活動も活発で虐殺とジェンダー、マイノリティー、外国人に対する政策、和解、教育についての研究書を多く出版しています。DC-Camでは世代・世界を超えた対話と教育の場が次の虐殺を防ぐことにつながると考えています。また、これらの活動はデータベースとしてウェブサイトに公開されています。最後に映像のプロデューサーにお会いし、現在作成中のドキュメンタリーフィルムを見せてくれました。紛争と環境のつながりがテーマで、僧侶が森で暮らしながら、違法な森林伐採や密漁を取り締まる仕事をする話です。

午後は、Friends Internationalに行き、ChildSafe Movement(子どもの安全と権利を守る活動)について学びました。フレンズでは、ストリートチルドレンなどを保護して、緊急的ケアを提供するだけではなく、子どもたちが社会で自立して生きていけるまで息の長いサポートをしています。マオという少年を事例に、その活動を説明してくれましたが、子どもたちが街で暮らすことになったことには、原因、背景があり、子どもだけを救うのではなく、家族を含めて全体的にケアする(ホーリスティック・アプローチ)が大事であることを学びました。そうすることで、子どもは将来、自由に職業を選択し、自分の生きていく道を自分で切り開けるからです。職業を学ぶだけではなく1人の人間として社会で振る舞うことができるようになることを重視した活動は、とても印象的でした。

(国際社会学科2年/宮川はるこ、加藤真優)

なお、タイ・カンボジア短期フィールドスタディ(FS)の様子はFacebookでも
実況中継していますので、ご覧ください。

また、本学は「国際性」の分野で2年連続首都圏女子大1位、「学生の留学比率」で全国女子大2位(全大学中11位)の評価をいただいています。アジアや欧米で本学が実施する多彩な海外プログラムについてはこちらでご覧になれます。

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