2017年

「ハンコ」のこと

2017年12月21日

 図書館でわたしが担当している仕事の一つにILL(Inter-Library-Loan)があります。コピー資料の取り寄せや図書の借用、複写物の依頼の受付や図書の貸出しがおもな仕事内容です。ところで他大学の図書館に貸出した図書が返却されてくると、そこに挟まれた明細書のコメント欄に「貴重な資料をありがとうございました」などのコメントが印字されていますが、欄外や別の小さな紙に「ありがとうございました」とか「Thank you!」などの言葉のはいった絵入りハンコが押されている場合が結構あります。ハンコの柄は動物(ハリネズミが人気のよう)や女の子がおじぎをする絵、その大学のキャラクターと思われるものもあり、ただの印字文字のメッセージとは少し違って、それぞれの図書館の個性が垣間見られる時もあります。それを見るにつけ、うちの図書館もハンコがあってもいいなどと思いつつも借用のほうが少ないし、オリジナルハンコの外注は意外に費用がかかるものだし・・・となんとなくやりすごしていました。それが最近返却された図書に挟まっていた明細書の「ハンコ」を見てちょっと考えが変わりました。にっこり笑ったクマの顔、そしてその頭上に「ありがとうございました」という太い文字。それがどちらもあきらかに手彫りの手作りハンコと思える彫りあとが残るタッチに温かみがあってかえって印象的。それを見て、これでもいいんだ、というより意外にこういう手作り感たっぷり風なのも新鮮で良いのかもしれないと思えてきたのです。今はデパートなどの文具コーナ―に年賀状用の手作りハンコのための材料や道具が普段より豊富ですし、こんな機会にオリジナルハンコを検討してみようかなどと思い始めております。でも今は年賀状の方をいそがねば・・・。

早いものですが、皆さん良いお年を!!                              (A)