学科長インタビュー

※2014年4月より現代社会学科に名称変更致します

Q1. まずは学科の特徴を簡単に教えて下さい

現代社会に特徴的な複雑な問題を題材にして、環境学・社会学・メディア研究などの視点から物事を多角的に捉え、時代に即した仕組みを提案し、社会を変えていく女性となるための場と機会を提供します。
学科の学びを通して考えていくことは、現代社会に生きる私たちがじっくりと考えるべき問題群です。地球温暖化、リサイクル、放射能、生物多様性、里山保全、TPP、スローフードなどの「食と環境」のあり方。インターネット、動画サイト、ソーシャルメディア(twitter・facebook)、メディアリテラシー、ジブリ作品、市民メディアなどの「メディアとコミュニケーション」に関すること。さらに、多民族共生、人権、マイノリティ、過疎高齢化、ユニバーサルデザイン、フリースクール、NPO・NGO、社会的企業など、さまざまな背景を持つ人々が「共生」する社会づくりの問題などがあります。

人間環境学科
学科長 松村 正治


現代社会学科には、こうした現代の問題を実際に相手取って社会的な活動を実践している教員が揃っています。たとえば、テレビ・ラジオにたびたび出演する野菜づくりの伝道師(藤田智;園芸とメディア)、原発やハンセン病に関する著作もあるジャーナリスト(武田徹;メディア社会学)、民族問題に詳しく国連改革に取り組むNGOの代表(上村英明;国際人権法)、里山保全に取り組むNPOの代表(松村正治;環境社会学)などです。このような教員が経験を通じて学んだことを教育内容に取り入れ、実践的な問題解決能力を身につける手伝いをします。
現代社会学科は、人間環境学科という名称だったものが、2014年4月に改称してできる学科です。人間環境とは人びとを取り巻くものであり、簡単に言えば、いろいろな人たちが共に生きる場のことだと理解しています。学科名称を変更しても、私たちはこの考え方を継承し、人びとが共に豊かに暮らせる社会を目ざします。その実現のために、文系・理系の枠を超えて自然・社会・メディアの観点から総合的に学ぶ点が、現代社会学科の特徴です。

Q2. この学科で学ぶことによって、どんな風に自分を変えることができますか?

2013年度に学科のカリキュラムを改革し、現実の社会の中で学ぶこと、体験的に学ぶことを今まで以上に重視した教育内容となりました。たとえば、1年次春学期には演劇的ワークショップを導入し、身体を動かし、声を出しながら、コミュニケーションの力を育む演習を始めました。秋学期は、1泊2日程度の現地学習を必修として、全員がフィールドワークをおこないます。
また、私たち市民の視点から映像メディアを制作する「市民メディア制作」、大学キャンパスをさらに環境に配慮するように変えていく「エコキャンパス実践」、会議やまちづくり活動などが円滑に進むように促すスキルを身につける「ファシリテーションの技法」など、新しいことを体験し、その学びを発信することで、社会に生かせる実力を習得できます。
さらに、カリキュラム改革により「持続可能社会論」「食料と資源」「科学技術とリスク社会」「先住民族・マイノリティ論」「障害学」「メディア社会学」「アーキテクチャー論」など、現代社会のニーズに応える授業を新設しました。最新の知識や動向に触れることで、複雑な現代社会を広い視野から捉えて、問題の本質を深く考えられるようになるでしょう。
なお、こうした学科での学びを足がかりにすれば、eco検定(環境社会検定)、消費生活アドバイザー、食生活アドバイザー、環境管理士、自然観察指導員、ニュース時事能力検定、マルチメディア検定などの資格・検定を取得できるでしょう。

Q3. どんな学生に来てもらいたいですか?またどんな学生を送り出していますか?

現代社会学科のアドミッションポリシー(受け入れ方針)は、次のとおりです。
(1) 現代社会に特徴的な問題(食と環境の問題、メディアとコミュニケーションの問題、多様な背景を持つ人びとが共に生きる社会の問題など)に興味・関心があること。
(2) 人と人、人と自然が豊かに共生する社会をめざして、他者の声に耳を傾けるとともに積極的に情報発信する意志を持っていること。
(3) さまざまな人びととのコミュニケーションを通して、社会の仕組みを変えていくために努力できること。
(1)~(3)のすべてを満たす必要はありません。どれか1つでもピンと来るものがあれば、きっと現代社会学科の学びに適していると思います。


現代社会学科としてはまだ卒業生を送り出していませんが、一般企業の環境担当、食品関連企業、出版・マスコミ、映像制作、ICT企業、公務員、NGO・NPO・生協、地域コーディネーター、大学院進学などを将来の目標として掲げています。実際に所属教員が改称前の学科で指導してきた卒業生の中には、こうした分野で活躍している女性が少なくありません。たとえば、先日、大学のイベントに来てくれた私のゼミの2人のOGは、ともにNPO法人の正職員として働いています。1人は子育て支援を専門とするNPOで、もう1人はフェアトレードや被災地支援などに携わっているNPOです。また、2013年4月から、地域おこし協力隊として、新潟県津南町と島根県八郷町に派遣されたOGもいます。
このように現代社会の問題を解決するための新しい分野を切り拓いていくとともに、今後は出版・マスコミといったメディア関係、ICT企業への就職実績を上げていきたいと思っています。

Q4. 恵泉の特徴である少人数制教育はどんな風に活かされてますか?

ゼミが少人数制であるのは、他大学でも同様だと思います。しかし、通常の授業も含めて50名以下のクラスが90%を占めている大学は多くないはずです。活発に意見を言い合う場はゼミだけに限らず、講義形式の授業でも少人数であることを生かしてグループワークやグループディスカッションなどアクティブ・ラーニングの方法をしばしば取り入れています。特に現代社会学科が取り扱う問題は、正解のないものがほとんどですので、知識を吸収するとともに、自分で考え、実験的に社会に働きかけることが重要です。そうした学びを展開する上では、ゼミはもちろん講義でも、話し合いやすい場と機会を提供することが必要で、そのために少人数制教育は大きな意味を持つのです。
また、現代社会学科では、実際の社会に触れるフィールドワークを重視していますが、これも少人数制教育であるからやりやすいというメリットがあります。たとえば、大学のキャンパスは多摩ニュータウンと多摩丘陵の里山に挟まれるように位置しています。その地理的な特徴を生かして、すぐに国内最大規模のニュータウン開発や都市近郊の里山保全について、すぐにキャンパスを少人数単位で飛び出して、現場を歩きながら学ぶことができます。もちろん、遠方へ出かける際にも、少人数であることは機動性を高めますので、深く学ぶためには大きなメリットとなっています。

Q5. 受験生に一言

私が尊敬できる素敵な大人、格好いい大人とは、年齢・性別・国籍・職業等にかかわらず、社会のために自分を生かせる人です。周りに対しての配慮に欠け、自分のことばかり考えている人は、格好悪く、子供じみて見えてしまいますね。
素敵な大人、格好いい大人になりましょう。そして、豊かな社会を一緒につくっていきましょう。

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