09年度 救済と暴力 - 宗教の「救い」を問う

共催:本学・キリスト教文化研究所
開催日時:2009年10月10日(土)14:00~17:00
場所:本学・多摩キャンパス J202教室
申込不要・入場無料

宗教は人の救済を説く。世界を震撼させたオウム真理教によるサリン事件や、イスラム過激派による同時多発テロは、宗教が時に「救済」の名の下に、また自らの信仰の証しとして無差別大量殺人という非道な暴力を揮うことを白日の下に明らかにした。また、宗教団体による詐欺まがいの霊感商法や、内部でのセクハラや虐待などはマスコミなどでもしばしば取り上げられてきた。
「救済」と「暴力」一見対極にあるものがどうして結びついてしまうのか。宗教者はこのような事態をどのように考えているのか。身を守るための対策は・・。各分野でこの問題に長年取り組んできた専門家たちを迎えて討論し、考えるひとときを持ちたい。

パネリスト

藤田 庄市
フォトジャーナリスト。(財)国際主教研究所・宗教情報リサーチセンター研究員。現代宗教、カルト、民族宗教などの取材に従事。著書『拝み屋さん - 霊能祈祷師の世界』(弘文堂)、『オウム真理教事件』(朝日新聞社)、『宗教事件の内側 - 精神を呪縛される人々』(岩波書店)他多数。

紀藤 正樹
東京第二弁護士会所属弁護士。リンク総合法律事務所所長。カルト宗教の事件、消費者問題や被害者の人権問題などに積極的に取り組む。現在関わっている事件「エル・アンド・ジー事件」、「近未来通信事件」「グロービートジャパン・日本平和神軍事件」、「聖神中央教会事件」

楠山 泰道
日蓮宗僧侶。日本脱カルト協会代表理事、社会福祉法人立正福祉会「青少年こころの相談室」室長、著書『マインドコントロールからの解放』三一書房、『カルトから家族を守る』毎日新聞社

コメンテーター

上村 英明
本学教授。著書『知っていますか?アイヌ民族一問一答』『正義の再構築に向けて』他多数。先住・少数民族の人権問題、構造的暴力の専門家として知られる。

川島 堅二
本学教授。著書『宗教学の課題と可能性』(共著)他。大学生などを勧誘対象とするカルト宗教の動向に詳しい。日本基督教団の牧師の資格も持ち救済活動にも従事。

救済と暴力-宗教の「救い」を問う(PDF:143KB)