村井吉敬記念講座2019:日本の「近代」とアジア

主催:研究機構 講師:
上村 英明
内海 愛子
安川 寿之輔  

 日本とアジア諸国・諸地域との緊張が高まる中、明治以降の日本の「近代国家」形成の再評価が重要な課題となっている。従来、日本の「近代」では、昭和の軍国主義・侵略戦争が批判的考察の対象となってきたが、昨今の状況から考えれば、むしろ明治に遡って、その「近代国家」形成そのものに批判的視点が向けられるべきだろう。
 そうした時期に、日本の「近代」とアジアという視点から研究・社会活動を続け、恵泉女学園とも所縁のあった村井吉敬の名前を冠した記念講座を開講し、この領域からの日本社会の再検証を斬新に進めてみたい。本年は以下の3名の講師により、これを実施する。

第1回 11/13:上村英明「明治150年と植民地主義-アイヌモシリそして琉球の併合から」
第2回 11/20:内海愛子「東京裁判-裁かれなかった植民地主義」
第3回 11/27:安川寿之輔「福沢諭吉とアジア」

村井吉敬記念講座について
 上智大学や早稲田大学に奉職した村井吉敬先生は、東南アジア社会経済論の研究者として多くの優れた業績を残されましたが、2013年まだまだ活躍を期待されながら69歳で他界されました。また村井先生は、恵泉女学園や恵泉女学園大学とも深いつながりを持った方で、その膨大な蔵書や研究資料は、現在恵泉女学園に置かれた「花と平和のミュージアム」に寄贈され、利用に向けて整理作業が続けられています。
 村井先生は同時に、草の根の視点、そこに生活する人々の視点に立ち、彼ら彼女らの生活と権利を守る市民活動に積極的な方でもありました。その点、恵泉女学園大学では、現在加速するグローバル化と保守化の時代、その中で生活や権利を脅かされている人々の視点から社会問題を学ぶ先生の名前を冠した公開講座「村井吉敬記念講座」を、資料の整理作業に並行して開催したいと考えました。村井先生の想いから、第1回目のテーマは日本の「近代」とアジア。日本が「近代化」を始めた「明治」以来の150年間を対象に、改めて学びを深めて行きたいと思います。(上村英明)

パンフレット記載日程変更のお知らせ】
公開講座パンフレットの講義日程は11/6、11/13、11/20となっておりますが、上記日程に変更となりました。
お間違えのないようご確認ください。

時間・曜日

◆ 開催時間:13:30~15:00
◆ 開催曜日:水曜日

日程

  • 第1回 明治150年と植民地主義-アイヌモシリそして琉球の併合から

  • 開催日:2019年11月13日

  • 近代日本の国境画定・対外侵略とその時代の土台となった拡張主義の思想を検証し、日本「近代」の本質を考える。同時に、「平成」から「令和」の時代に、なぜ日本社会の「明治」の影がチラつくかを考察したい。
  • 第2回 東京裁判-裁かれなかった植民地主義

  • 開催日:2019年11月20日

  • 第3回 福沢諭吉とアジア

  • 開催日:2019年11月27日

講義データ

講義名 村井吉敬記念講座2019:日本の「近代」とアジア
講師
上村 英明
内海 愛子
安川 寿之輔
講座番号 119553
場所・交通アクセス 本学・多摩キャンパス
恵泉女学園大学の交通案内
定員 15名
期間 2019年11月13日から 2019年11月27日 (全3回)
受講料(材料費・費用) 全回申込のみ
全3回:6,000 円
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お申し込みについて

受付終了 開講決定  申込締切:2019年10月27日(日)

詳しいお申し込みの手順、受講料のお支払い方法等は受講手続きのご案内ページをご覧ください。
※申込締切日は各講座により異なりますのでご注意ください。

【講師紹介】


上村 英明
内海 愛子
安川 寿之輔

上村英明 恵泉女学園大学教授
内海愛子 恵泉女学園大学名誉教授
安川寿之輔 名古屋大学名誉教授、教育学博士、不戦兵士・市民の会副代表理事