オープンキャンパスで語られた"感謝の言葉"

2019年05月13日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

10連休も明けて、久しぶりに元気な学生たちの姿が戻ってきました。むせぶような新緑に包まれたキャンパスですが、新年度のオープンキャンパスが昨日、そして、連休前の4月28日と開催され、たくさんの高校生やご家族の皆様をお迎えいたしました。

本学のオープンキャンパスは一日体験入学と位置付けていて、チャペルでの私の学長挨拶から始まり、それに続いて毎回、学生主催の礼拝と感話のひと時があります。

今日、ここにお届けするのは4月28日のオープンキャンパスでのCA(キャンパス・アテンダント)の学生の感話「いつも感謝を心に」です。折しも、昨日は母の日でした。この学生のメッセージの中にも、お母様への深い感謝の心が込められていました。

「いつも感謝を心に」社会園芸学科3年池田由芽

満開だった桜の木が新緑に包まれ、暑いとさえ感じる日もありますが、新しい学年での生活には慣れてきましたでしょうか?高校生の方の中には、自分の進路などについて思い悩み、心が疲れてしまっている方も、いらっしゃるかもしれません。
私が、「いつも感謝を心に」と題した理由は、大学に入学して2年間過ごし、大学生活を振り返ると、様々な出会いや学びや環境に、感謝の気持ちでいっぱいになるからです。

2年前の春、入学したばかりの頃は、何か一生懸命に取り組めることを探したい、自分の居場所を見つけたい、今までの自分を変えたい、など、不安や焦りで心が疲れていました。というのも、高校3年生の三学期は、家庭内やバイト先のことなどの色々な悩みを、上手くあしらったり解決したりすることができず、心身共に体調を崩し、学校にも足が向かなくなってしまったからです。クラスの友達は、みな心配してくれましたが、残念ながら卒業式にも出席することができませんでした。

そんな自分の状況から逃げるようにして入学した恵泉で、新しい大学生活が始まりました。不安定な心を抱えたままの私でしたが、花や緑が美しいキャンパス、優しい先生、大事なことをたくさん教えてもらえる授業が、自分に自信を無くし、独り善がりになっていた心を徐々に癒してくれました。

今日は、私の心を立て直し、様々な気づきを与えてくれた感謝の気持ちについて、三つ選んでお話ししたいと思います。
一つ目は、恵泉での学びが教えてくれた感謝についてです。
恵泉を受験したときから、社会園芸学科の心理コースに進もうと思っていた私は、とても興味があった発達心理学という授業を、2年次に履修しました。私たちが生きるために必要な、話すこと、歩くこと、食べることなどは、親をはじめ周囲の大人が、きちんとできるようになるまで優しく教えてくれたからだと、改めて学びました。また、幼稚園に通い、自立性や社会性を養えたのも、そこへ通わせる選択をしてくれた母のおかげだと分かりました。当たり前のことのようだけれど、誰にでもそういった社会環境があるわけではないと思います。自分がこのようにして育ってこられたことに深く感謝をし、なかでも、ひとりでここまで育ててきてくれた母への感謝を忘れてはいけないと強く感じました。色々な衝突があり、他の家庭のことを羨ましく思ってしまうこともありましたが、私がここまで成長できたのは、母の自分の力で育てようという強い意志と、努力のおかげだとわかるようになったのです。

二つ目は、聖歌隊が教えてくれた感謝です。
合唱するのが好きだったので、歌いたいと思って入ることにしましたが、自分の居場所があるという安心感が欲しかったというのも、入った大きな理由の一つでした。そんな自分の心の癒しだけを求めて歌っていた私でしたが、何度か礼拝やコンサートを重ねるうちに、聖歌を聴いた後、ほっとした顔で帰っていく人がたくさんいることに気がついていきました。そして同時にその様子を見て、私自身も嬉しさで満たされました。この頃から、心に響く賛美を仲間と作り上げたい、歌詞の意味を考えながら旋律にのせて伝えたい、という気持ちに変化していきました。毎年変わる聖歌隊のメンバー、毎回変わる賛美を聴いてくれる人、一度として同じ集いは無いけれど、同じ時に同じ場所で心安らぐ空間を分かち合えた人たちに感謝するようになりました。

三つ目は、恵泉の優しい温かさのある環境と、日々何気ないときを共に過ごす友達への感謝です。
恵泉のキャンパスは居心地がよく、ときどき家に帰りたくないと思うことさえあります。そんな場所で出会った友達からも、感謝の気持ちを教えてもらいました。人の気持ちに寄り添ってくれる優しい性格をしていたり、志を高く、色々なことに努力をしていたり、私には尊敬する友達がたくさんいます。なかには、自分から話さないだけで、大変な経験をした過去があったり、不調を抱えていたりする友達もいます。まだ20年程の人生だけれど、その中で色々なことを感じ考え、自分のぶれない軸を持っている友達からは強いパワーをもらえています。私も自分なりに一生懸命今を生きようと、心からそう思えます。大学では多様な場所で、それぞれ多様な頑張りをしている人がたくさんいます。お互いにいい影響を与え合えるような出会いに感謝し、これからもこの場所で多くの素敵な出会いがあるよう、様々なことに関心を持って生きていきたいです。
最後になりますが、日々大学に通うことができて授業を受けられること、恵泉の聖歌隊で賛美できること、大好きな友達と他愛もないおしゃべりができること、全てに感謝しながら、後の2年間を、大事に過ごしていきたいと思います。

チャペルで感話を述べる池田さん
チャペルで感話を述べる池田さん
CA(キャンパスアテンダント)として農場ツアーの案内をする池田さん
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