在学生のための"一技(いちわざ)"特別講座――報告その2

2017年10月23日

先週に続いて一技(いちわざ)特別講座のご報告です。今回は「発想の仕方とまとめる技法」。
担当した中山洋司学園長からいただいた報告書は、質量ともに学術論文に匹敵するほどのものです。ここに全てご報告できないのが残念ですが、それを基にした短いご報告とさせていただきます。

まずこの講座の目標です。
「さまざまな発想法を用いて、現状を把握しながら考えをまとめ、新しい考えを生み出す技を身に付け、これからの自分に役立てていくことができるようにする」こととし、特に1年生を対象とした今回は、次の3つの力の修得を目標としています。

  • 思考回路(個人・集団)法のやり方について技能を身に付ける
  • 拡散発想と収斂発想を繰り返しながら、自分の考えをまとめる力を養う
  • 課題に向かって共に取り組み、解決しようとするチームワーク力を育む

それでは、具体的に講座はどのように進められたのでしょうか?

一日目

自分の考えを思考回路図に整理し、そこから要約文にまとめる作業です。
題材は、毎日新聞「余禄」(2017年9月6日)。
このコラムを読んで、「自分が思うこと、考えること」をどんどん書き込んでいくことを拡散発想。次に、書き込んだものをグルーピングしながら小見出しや大見出しを付けることが収斂発想。
発想法は、この拡散発想と収斂発想の組み合わせで成り立っているとのことです。

図1は、社会園芸学科1年生、K.Hさんの思考回路図です。
それぞれイメージが似ているものをグルーピングして小見出しをつけ、それを基に全体をまとめた大見出しがつけられています。
ちなみに、小見出しは「お金」「フリマアプリ」「トラブル」「日本の心配」
大見出しは「モラルを見失う日本人」になっています。
次に、この大見出しを題名に、小見出しを段落として要約文を書いています(図2)。
毎日新聞「余禄」の見事な要約になっているかと思います。

図1
図2

2日目

作業テーマは「C棟2.3階トイレ入り口の壁を豊かな空間にしよう!」です。
1日目で修得した思考回路法を用いて、個人の発想を出し合いながら、順次、チームで一枚の集団思考回路図をまとめました。
写真は作業中のショットと完成した回路図の発表タイムです。

これから、管財の方の協力を得て、資材を調達しながら、新しい空間づくりに入っていくとのことです。学生たちの斬新かつ豊かな発想で、キャンパスがどのように変わっていくのか、とても楽しみです。

最後に、この講座を受講した学生たちの感想からいくつかご紹介します。

発想するうえで自分の思考回路を書き出すと、文章にまとめるのが早くなると思いました。個人だけで思考回路を書くのではなく、他の人のを見たり聞いたり、一緒に作業をすることで、自分には考えつかないことを、自分の中に取り入れられると思いました。それぞれの発想することは違うので、それぞれの意見を聞くのも面白いと思いました。

(17PH T.H)

初めてこういうことを学んでとても新鮮だった。考え方にもいろいろなやり方があって、実際にやってみて意外と面白かったし、意外とたくさんの考えが出てきてビックリした。頭の中に浮かんでいることを文字にしたり文にしたり、具現化するのはやっぱり難しいなと改めて感じた。デザインを考えて実際に作ってみるということも初めてで、最初は戸惑いましたが、デザインを考えていくうちにとても楽しみになった。思い描いた通りのものになるといいなと思います。

(17JL Y.O)

思考回路というものをやってみて、自分の考えられるぎりぎりのところまで書き出すという作業を普段やることがないので、なかなか苦戦しました。他の人の書きだした思考回路を見ると、自分とは違って分野ごとにまとまっていて、とても見やすく、その人は私とは違って頭で考えていることがまとまっている人だなと思いました。トイレの前のデザインを考えるのは楽しくて、でも実際に自分たちが作るとは思っていなかったのでびっくりしました。

(17JL C.E)

考えることの出し方の方法を学ぶことができました。もともと出し方の一つとして思考回路はやったことがあったのですが、具体的には分かっておりませんでした。しかし今回出し方として教えていただいたので、きっかけはつかめたと思いました。あれこれ考えながらアイデアを他人とまとめて形にする面白さを知ることができました。

(17JL A.O)

この授業を通して、何かを考える時に紙にどんどん書き出して作業をすると、考えをまとめることや自分の思ったことを分りやすくするために便利だということを知りました。頭だけで考えると、前に思ったことは忘れてしまいがちなので、これからレポートを書くときなどにも使っていきたいです。

(17PH K.H)

一日目に行った発想方法は難しく、少し苦労をしてしまいました。二日目のプログラムは、まさか学校を変える一大プロジェクトだとは知らず、自分たちの思い付きでやっていた部分が多かったように思えます。しかし逆にそのように言われなかったからこそ、自由に発想が出ました。非常に楽しい時間だったと思います。25日以降のトイレがどのように変わるか楽しみです。

(17JLS. U)

発想の仕方と聞くと難しそうだと思ったが、自分の考えを上手くまとめることを簡単にできるようになって良かったです。これから何か自分で考えて案を出す時には、思考回路の図を使っていきたいです。

(17PH K.K)

upBtn