体験学習先を決定するまで

2019年09月20日  投稿者:国際社会学科 3年 ゆか

こんにちは!タイ長期FSがはじまりもう1カ月が経ちました。毎日が充実していたので時の流れがとても早く感じます。さて、今回のブログではわたしの体験学習先が決まるまでの経緯について書いていきたいと思います!

わたしの関心のあるテーマはストリートチルドレンについてです。ストリートチルドレンに関するお話をチェンマイ市ノンフォーマル教育局の職員の方、グルムアーサーパタナデック財団でボランティアとして活動している出羽さん、そしてクルーナム財団のドロップインセンターのスタッフの方にしていただきました。

チェンマイ市ノンフォーマル教育局では4年前からノンフォーマル教育が受けられる15歳以上のストリートチルドレン、貧困家庭の若者を対象にした教育促進活動を行ない、仕事をしながらノンフォーマル教育を受け、学歴が取得できるようにサポートしています。教育の促進といってもノンフォーマル教育局に来る若者たちは貧困のため、日々生きることに精一杯です。そのためまずは職業訓練で自立することをサポートし、その後、学歴取得のための教育を促進し、最終的には社会の一員として自立した生活ができるようにサポートしていくそうです。

北タイのストリートチルドレンの救済と自立支援活動をしているグルムアーサーパタナデック財団でボランティアとして活動している出羽さんには、チェンマイのストリートチルドレンとミャンマー国境のストリートチルドレンの違いについてお話していただきました。チェンマイでは近年、物乞いを取り締まる法ができ、子どもが物乞いをした際その親が罰せられるようになったため、路上で物乞いをするストリートチルドレンが一掃されたそうです。財団では親に対して教育の大切さを考えるワークショップを実施したり、子どもたちの学習サポートなどの活動を行っています。ミャンマー国境のストリートチルドレンの問題はより深刻で、麻薬中毒の親も多いそうです。親は麻薬を買うために子どもたちに物乞いをさせます。チェンマイのように親に対するワークショップを行っても麻薬中毒の親には正常な判断ができず、時には財団が親と子どもを引き離すこともあるそうです。

最後にお話を聞いたクルナーム財団のドロップインセンターは、ミィヤンマ国境のストリートチルドレンを対象に活動を行っています。月~水の午前は基礎タイ語を教え、午後はノンフォーマル教育を教えています。その他の時間はミィヤンマ側の子どもたちの村にに出かけ活動しています。タイ政府のノンフォーマル教育を1年間受講するとノンフォーマル教育局の学生証をもらうことができ、その学生証はタイ側での身分証明書の代わりになるので、ミィヤンマからの無国籍の若者たちがタイに入国し、仕事がしやすくなるそうです。

これらのお話を聞いて、ストリートチルドレンといっても抱えている問題、年齢、民族が住んでいる場所によってそれぞれ違うものであるということがわかりました。いろんなお話を聞いて一番印象に残ったのはチェンマイと国境での子どもたちの置かれている状況の違いでした。チェンマイでは、親に対する活動もできてきていますが、国境付近ではそのような活動はなかなかできていません。また、麻薬地帯である国境に住む子どもたちには自分が麻薬に侵されてしまう危険性も高いそうです。そのような子どもたちに対してどのような活動をしているのか、また麻薬問題と子どもたちの関係についても考えてみたいと思い、クルナーム財団のドロップインセンターで体験学習させていただくことにしました。

体験学習は第1期、2期、3期と分かれています。合わせて約2か月間ありますが短い時間の中で、良い学びができるように頑張りたいと思います!

クルーナム財団ドロップインセンターのスタッフと一緒に