体験学習テーマの学び「日常生活と儀式から見る男女の役割」

2018年01月10日  投稿者:国際社会学科3年 高瀬彩佳

こんにちは!国際社会学科3年の高瀬彩佳です!今回は、体験学習テーマの学びについてお話しします。私の体験学習テーマは「日常生活と儀式から見る男女の役割」です。ヒンラートナイ村に約2ヶ月間に渡ってお世話になり、カレン族の男女の役割を自分の目で見てきました。その中で、私が学んだことをお話ししようと思います。

私は男女の役割がテーマだったので、日本と比べて物事を考えることが多くありました。たとえば、日本では子育ては女の仕事であり、旦那さんは仕事があるため時間も少なく、子育てに関わることが少ないという認識を私は持っていました。しかし、カレン族の人々は、仕事をする場所が森や畑と家から近く、日常の一部に仕事が混ざっているので子育てに触れる機会が多く、旦那さんだけでなく、他の家の村人も加わり、男女ともに大勢で子どもの面倒を見ていました。

村では食事の準備など家事は女性の役割とされていますが、男性が食事を作ることも多く、洗濯物は手洗いで、自分のものは自分で洗っていました。日本では同じように、家事は女性の役割であり、食事の準備や洗濯物など、女性が多く行なっています。しかし、男性が家事を行う、手伝う割合は、カレン族の男性と比べると比較的少ないように感じます。このように、文化や環境の違いによって、男女の役割や仕事量が異なるのだと学びました。

娘の赤ちゃんと他の家の子どものめんどうをみるお母さん

そして、カレン族の人々は精霊信仰を信仰しているので、精霊に感謝をするために日常的に儀式が行われています。儀式では男女の役割が明確に分かれており、男女で行う役割が明確に分かれているからこそ儀式に対する思いが強くなり、自文化に対する誇り、意識が強くなるのではないかと考えました。さらに儀式では未婚の男女が行わなければならないこと、未婚の男女が担う役割があります。これも同じように、役割があるからこそ若者が自分達の文化を意識し、誇りに思う気持ちが強くなるのではないかと考えました。

日本には日本の文化がたくさんありますが、カレン族の人々と比べると、どれも触れられる機会は少ないように感じます。儀式もなければ、日本人として行う役割もないので、日本人として意識することがなく、日本を誇りに思う機会が少ないのではないかと思いました。自文化に対する意識や考え方も文化や環境によって違うと実感し、学ぶことができました。

このように、私のテーマである「日常生活と儀式から見る男女の役割」から、環境や文化が異なると男女の役割も変化し、差が見られると学ぶことができました。そして、環境や文化が異なると人々の意識も異なるのだと実感し、学ぶことができました。

私は自文化に誇りを持っているカレン族の人々をとても素敵に思い、私も日本の文化に誇りを持ちたいと考えるようになりました。そして、生活する環境は異なりますが、日本での生活を見つめ直したり、参考にできるようなこともあったので、これからは学んだことを忘れずに、この先の人生に活かせるようしっかりと考えて生きていけたらいいなと思います。