第1期体験学習を終えて~Mplus+財団

2017年11月10日  投稿者:国際社会学科3年 横尾朱音

私はGLBTが抱える問題を調査するためにMplus+財団というNGO団体で体験学習をしています。

GLBTとは、Gay(ゲイ・男性同性愛者)Lesbian(レズビアン・女性同性愛者)Bisexual(バイセクシュアル・両性愛者)Transgender(トランスジェンダー)、それぞれの頭文字をとった言葉です。LGBTと多く使われるため、あまり馴染みがないかもしれませんが、Mplus+は特にゲイの方に焦点を当てているため、ここではGLBTと表記します。

Mplus+は、MSM(男性と性行為をする男性)を主なターゲットとし、その方たちの人権・性の権利・性の健康についての活動を行っています。チェンマイ市内に位置し、エアポートプラザ(チェンマイにあるショッピングモール)から徒歩10分以内というアクセスしやすい場所にオフィスを構えています。

第1期では、性の健康に関わる、HIVについての活動を見ることができました。Mplus+では、HIVに感染しているかどうか無料で血液検査を実施し、その後カウンセリングを行っています。HIVについて正しい知識を伝えることによって、感染拡大を防げると考えているからです。実際に、血液検査を行っている日の様子を見ることができました。

また、オフィス外での活動も行っています。私が体験学習している期間に、政府関係者相手に「HIV」について、中学生相手に「人権」についてのアクティビティを行っていました。クイズや実験などを交えて、分かりやすく伝えていることが印象的でした。

この2つは、GLBTではない、マジョリティに対するアクティビティでした。このことから、GLBTの人たちの人権・性の権利・性の健康は、マジョリティの意識も変えていかなければ、解決できない問題であることが分かります。なぜなら、差別や偏見、スティグマはマジョリティが生み出しているからです。それらを無くすため、Mplus+は活動を行っています。

次は、ターゲットとなっているMSMの人たちにはどのようなアプローチをしているのか。それにはどのような意図があるのか。調べていきたいと思います。

第1期では、Mplus+ができた経緯を聞き、なぜこのような団体が必要とされるのかを十分に調査できませんでした。第2期ではそこも含め、さらにはMplus+が行っているアクティビティはどのような効果が出ているのかを見ていきたいと思います。なぜこのようなアクティビティを行っているのか、どういう効果を狙っているのかを知ることで、Mplus+がどのようなことを問題視し、どのような解決を求めていることが分かると思うからです。

Mプラス財団の前の壁に貼ってあるMプラス財団のポスターの前で