第1期体験学習を終えて―ヒンラートノク村―

2016年10月28日  投稿者:IS3年 米田彩音

10月に入り、ついにそれぞれが興味・関心のあるテーマについてより深く学ぶための体験学習が始まりました。私は、ノンフォーマル教育に興味があったため、カレン族の村の中でノンフォーマル教育を行っている小学校がある、ヒンラートノク村で体験学習を行うことになりました。

ヒンラートノク村での体験学習第1期は、10月4日~10月13日までの9日間で行われました。今回はその9日間を通して、ヒンラートノク村の人々とともに生活をする中で体験したことについてお伝えしたいと思います。

ヒンラートノク村では、全ての家で豚・鶏が家畜として飼われているのですが、そのエサのすべてが村人たちの手作りであることにまず驚きました。私は日本で動物の飼育をしたことがほとんどないため、豚や鶏のエサも、犬や猫のように専用の食材があるのではないかと思っていました。しかし、ヒンラートノク村では豚のエサはバナナの木と草を切って混ぜたものに、水と、昨日の残り物のご飯を混ぜたものを使います。鶏のエサには、ヒンラートノク村で栽培されているトウモロコシのサイズが小さすぎるものや、少し腐っているものなど、出荷することが出来ないものをエサにしています。今回、私はお世話になったホームステイ先のおばあさんと一緒に、鶏のエサに使うトウモロコシの実をとる作業をお手伝いさせていただきました。自分の手を使い、トウモロコシの実をひたすら取っていく作業なのですが、一見簡単そうに見えて、慣れるまでになかなか時間のかかる作業でした。トウモロコシの実をとっていくということ自体、日本では全くやらない作業だったため、最初はとても時間がかかってしまいました。さらに、指に力を入れすぎていたのか、いつの間にか両手の親指に水ぶくれができていて、とても驚きました。しかし、村人たちはこれを毎日の限られた時間の中でてきぱきとこなしているのだなと思うと、ますますこの作業にやる気がでて、1期が終了するころには、この作業は私にまかせてもよいと思っていただけたのか、家畜のエサやりの時間にはいつも私にトウモロコシを渡してもらえるようになりました。体験学習が始まるにあたって、大切な課題であった、「体験学習先の人々との良い関係の構築」はまだまだ完璧であるとは言えませんが、このトウモロコシの実をとる作業を通して、少しずつですが、村人たちと関係を気づけていけたため、とても嬉しく思いました。

21日から始まる体験学習第2期では、1期よりさらに自分たちの興味・関心があるテーマに関する学びを深めていく時期に入ります。時間を無駄にしないように、かつ村の人々との関係性を大切に、体験学習を行っていきたいと思います。

実をとり終えたトウモロコシの写真実をとり終えたトウモロコシの写真
ヒンラートノク村の畑の様子ヒンラートノク村の畑の様子