韓国(聖交会)へ留学中の学生から、現地レポートがとどきました 派遣留学生の声:韓国

2016年09月15日 

9月5日から聖公会大学韓国語学堂5級の授業がはじまった。5級の授業は今までの3級、4級の授業内容とは違う。5級の授業は基本的に毎時間教科書に沿って行っているが、韓国で話題になっているニュースを題材にあげ、そのニュースの問題点についてクラスで話し合い、解決策を考える授業も並行して行っている。そのため、新しい単語や文法を覚えながら、韓国社会についても理解を深めることができるようになった。

語学堂の授業は午前9時から午後1時までなのだが、5級のクラスでは毎日午前9時から10時までの1時間、自分が好きな本を持参し、読書をする。私が選んだ本のタイトルは「だいじょうぶ、生きているから」だ。この本には、韓国を代表する偉人たちによる温かい言葉が書かれている。まだ半分しか読んでいないが、内容はとても心に響くものが多い。難しい単語ばかりで理解に苦しみつつ、一つ一つ辞書で単語の意味を調べながら本を読むことをしていたら、単語力が以前よりも身についた気がしている。

「あなたにおこるすべての事は祝福である」。これは、その本の中で私の心に一番響いた一言である。私には最初のうちは、この言葉の意味を理解することが出来なかった。しかし、本を読み進めていく中で、自分に起こる事を幸せか不幸か、決めるのは自分であるという事がわかった。一見、不幸だと思う事柄でも、この不幸を与えられたことにより自分は成長できたと考えることで人は幸せを得ることが出来るのだという。今後もこの本を読み続け、最後まで読み進めていきたい。

私は今学期から語学堂の授業に加えて、「世界と日本」と「日本地方論」という大学の授業も履修し始めた。どちらも日本語学科の授業であり、日本に関する内容を勉強する。そのため、日本人が講義を受けるには、簡単な内容だと考えていた。しかし講義中に聞く韓国語は、語学堂で学んでいる韓国語より何倍も難しく、聞き取ることさえ出来ない状況である。また大学の授業は、中間試験、期末試験の他に個人で調査を行い、その結果を授業内に発表する課題もある。多くの韓国人の前で発表することは難しく、緊張感もあるが、新鮮なことである。

毎日、語学堂の授業と大学の授業の課題をしなければいけない状況のため、今月は外に出て自由に過ごす時間があまり無かった。しかし9月末に時間があったので、SNSを通して知った古着屋さんのセールへ友人と一緒に行くことができた。セールの内容は、1キロ10000ウォン(日本円に単純計算すると、約1000円)で古着の販売を行うというものであった。SNSで見た情報を頼りに出かけるのは、初めての経験であった。買い物当日は雨だったからか、お客さんも少なく満足いく買い物をすることが出来た。今後も自分で見つけた情報を頼りに出かけてみたい。

9月末、大学のお祭りが開催された。このお祭りは5月末にも開催されたため、私がこのお祭りに参加したのは2回目である。このようなお祭りに参加するたびに感じることは、韓国人大学生の活発さだ。このお祭りでは聖公会大学の学生が舞台の上で歌や踊り、ラップなどを披露する。自身を表現する能力が高い韓国人学生の姿は、とても羨ましい。私も、残り少ない留学生活で自己表現能力を高めることが出来れば良いと思う。

今読んでいる本