しなやかに凛として生きる

マーケティング業と被災地のサポート活動
二足のわらじの私を支える、恵泉で学んだ心

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ マーケティングプロデューサー
一般社団法人 邑サポート 理事

伊藤 美希子さん

― Profile ―

人文学部 国際社会文化学科 2001年度卒
(現 人間社会学部 国際社会学科)

2002年、東京工業大学大学院情報理工学研究科情報環境学専攻入学。2005年、(株)朝日広告社入社。2012年、(株)ツナグ入社。2014年、一般社団法人邑(ゆう)サポートを設立し理事に就任。元上司の独立に伴い、2016年、(株)ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)入社。

「課題を抱えている方に寄り添う」
2つの仕事に共通する思い

現在は企業のマーケティング活動を支援する会社で、プランナーとして働いています。
私たちの会社は企業のマーケティング担当者と併走しながら、ビジョンに基づいたマーケティング活動を推進できるよう支援しています。もともとコミュニケーションの分野に興味があり、恵泉でも異文化コミュニケーションの授業等から、人に伝えることの難しさ、面白さを学びました。何をどのように伝えるのがベストか、仕事においてもその点を常に考えています。

一方で、東日本大震災を機に岩手県住田町でボランティアを始め、一般社団法人邑サポートを設立。住田町は震災直後に3億円かけて93戸の仮設住宅を建設し、沿岸の被災者を受け入れた町です。大学院でコミュニティデザインを学んだ経験を生かし、研究室の先輩と仮設住宅のコミュニティ支援を行ってきました。現在は毎月通いながら住田町自体のまちづくりに関わっています。

BICPも邑サポートも、課題を抱えている方をサポートする立場。社員でも町民でもない外部の者ではありますが、だからこそできることがあると考え、やりがいを感じています。また、会社には二足のわらじという働き方を認めてもらいありがたく思っています。

疲れたとき、心を慰め豊かにする
オルガンと花との出会い

恵泉では、様々なことを学びました。
多様性を受け容れる大切さ、社会的弱者について考え寄り添うこと、社会における女性としての生き方...。それらは"種"として私の心に蒔かれ、社会に出て少しずつ育っています。特に、恵泉でオルガンに出会えたことと、花を愛で大切にする生活が身についたことは、私の人生においてなくてはならないものです。

入学してすぐに関本恵美子先生(本学准教授)のオルガンレッスンを受け始め、2年生から礼拝で奏楽奉仕をさせてもらいました。オルガンのやさしい音色は、何時間でも無心になって弾き続けることができ、心が落ち着くその音色に癒されてきました。
2002年のオルガン奉献式で卒業直前に新しいパイプオルガンを演奏させてもらったことはとても良い思い出です。今も教会で奏楽奉仕を続けています。

また、恵泉でのキャンパスライフは、いつもたくさんの花に囲まれ、本当に恵まれた環境でした。花には人を慰める大きな力があると感じます。就職して忙しい日々を送っていた際、考える力が枯渇してしまう危機感を感じ、恵泉フラワースクールに通い花から慰めとエネルギーを得ました。その後、教師資格一級免許を取得。この経験を生かし、被災地でもある住田町で、3月11日に追悼式の代わりとして、一人ひとりが様々な思いを1本の花に託し大きなフラワーアレンジメントをつくる「はなよせの会」を開いています。皆さんの思いが集まった結果、心を打つアレンジメントができあがり、花が持つ力を改めて感じました。

R.ニーバーの祈りを胸に、
"わたしの道"を歩む

振り返ると、人生の分岐点がたくさんありました。自ら喜んで選び、進むこともあれば、悲しみの中で進まなければならないこともあります。ただ、その道を信じて進むことができるのは、私がクリスチャンであることが大きいと思います。分岐点に立つ時、キリスト教概論の授業で教えていただいた「神よ、変えられないことには心の静けさを/変えられることには勇気を/そして、その二つを見分ける英知を与えてください」というR.ニーバーの祈りをいつも思い出しています。

今後は、マーケティングの仕事のスキルをもっと磨き、プロフェッショナルになるとともに、それをまちづくりにも生かしていきたいと思っています。それともう一つ、いつか住田町で文房具や雑貨を扱うお店を開きたいという夢が最近できました。町は少子高齢化のスピードが早く、お店も閉じてしまい、誰かにプレゼントを贈りたいと思ったとき、車で遠くまで行かなければなりません。私が小さい頃に内緒で家族や友人の誕生日プレゼントを買いに行ったように、住田の子どもたちも内緒でプレゼントが買える、そんなワクワクする小さなお店が開けたら嬉しいです。

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