『生涯就業力』を育んだ私の歩み

生涯就業力「凛として、しなやかに
自分らしく生きる力を磨くために」

何を食べ、どのように暮らし、どのように命を終えるか...。これから一生涯続く毎日毎日の私の生(いのち)の選択への指針が与えられた、私にとってかけがえのない時代。入学当初まったく無気力だった私が、誰かと何かを分かち合いたいと思うようになり、他者と共に生きる喜びと知恵を与えられました。自分の中の弱さや不安と共に、欠けている部分を含めた丸ごとの自分自身を大切に愛おしく思うようになり、そのような自分を鼓舞しながら生きていくのだ!と未来に希望を持つことが出来るようになりました。

2013年度人文学部文化学科卒業
鎌仲 聖羅 さん
自由学園高等科卒業
日本キリスト教団 霊南坂教会 勤務

無気力から活動的な自分へ

入学当初は目的もなく、無気力で辞めたいとさえ思っていました。ところが授業開始直後、講義の面白さに衝撃を受け、学ぶことがどんどん楽しくなっていきました。特に1年次の『平和研究入門』やキリスト教関連の授業に深い関心を持ち、日本の戦争犯罪の歴史、3.11原発事故に知らされた現代日本社会の実態を学び、私が生きる現代世界の、そして日本社会の動きにアンテナを張るようになりました。社会と繋がって生かされている私が、毎日何を食べ、どう生きるかを自分で考える力は、聖書・国際・園芸という教育の3つの礎を基にした恵泉ならではの平和教育によって培われました。

実生活と結びつく学び

3年次から入った笹尾先生の宗教学ゼミでは、まず私たちの現代社会がいかに死を隠蔽する(ゆえに生の尊さを軽視する)社会であるかという事実に目を開かされました。大学の畑でゼミの有志の友人たちと自らの手で鶏の命をいただいたあの体験は今も忘れられません。また、有機農法による園芸では、持続可能な農業は人や大地を傷つけないということを学びました。これからの人生で、どのようなモノを選んで「生きて」いきたいかという考えが作られたように思います。

生きることに希望を抱く今!

幼い頃からキリスト教主義の学校で育った私ですが、入学当初はキリスト教を拒み、反発すら覚えていました。しかし、恵泉で私は大きく変えられ、ついにはキリスト者として生きていく選択をしたのです。また、入学時は、私なんて社会で必要とされない、と自信が皆無でしたが、恵泉での学びの中で、これは人と人との関わりが分断された社会に生きるがゆえに感じる不安なのだと気付かされ、こうした分断が回復され、すべての人が尊ばれ用いられる、キリスト教精神に基づくコミュニティ作りに私も加わりたいと願い、卒業後は様々な人が違いを超えて集まる場で働きたく、キリスト教の教会で事務を担うことになりました。
また、最近、一人親であった母の死を経験し、喪失の日々の中で、人がスピリチュアルな存在であることを実感しました。看取りの過程での後悔は絶えません。寂しさの中で将来への漠然とした不安感に襲われ、殻に閉じこもって自信など何もなかった高校生の頃の自分に逆戻りしてしまうのではと思う日々もありました。しかし、今、私の奥底には希望の源泉から豊かな水が流れています。迷いながらも自らを強く生かしていくことが出来ると確信しています。これからあらゆる渇きや痛みに苦しむ人とそれらを分ち合っていく道を歩みたいと思っています。

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